「ものすごくうるさくてありえないほど近い」(DVD) | MARIA MANIATICA

MARIA MANIATICA

ASI ES LA VIDA.

 
ほとんど予備知識のないまま、ツタヤのアカデミー賞ノミネート作品コーナーで
見つけてきた作品です。
タイトルが村上春樹翻訳の「最後の瞬間のすごく大きな変化」をイメージさせ
興味をもちました。えっ?似てない??そうかな・・・。

アスペルガーの傾向を持つオスカーは、9.11で自分の良き理解者であり
尊敬する父を失ってしまう。
外的な刺激に敏感だった彼は、それ以来ますますその傾向に拍車がかかることになる。
そんな時、父親の部屋で鍵の入った封筒を見つける。
その鍵で開けることのできる場所に、父親のメッセージがあるかもしれないと
思うようになる。
封筒に書かれた「BLACK」という文字はその所在地にいる誰かではないかという
鍵屋の店主のヒントを得て、ニューヨークにいる「BLACK」さん全員に会おうと決意する。

知性もあり、こだわりの強い彼は、科学者になりたかった亡き父から学んだ
冒険手法をもとに独自の検索方法を作り出し、システマチックに探索をはじめ、
BLACKさんたちに会い始める。
親切なBLACKさんもいれば、門前払いを食らわすBLACKさんもいる。
それぞれの人生を抱えたBLACKさんたち。
この時間はしばらくは彼にとっての希望の時間だったと言えるかもしれない。

映画はなかなか良くて、思わず泣かされたところが多々あります。
5点満点だったら4点かな~。
トム・ハンクスもサンドラ・ブロックも良かったし、謎の老人を演じた方
(名前わかりません)もとても良い!
でもなんといっても主人公の少年の演技が良かったですね。

不足の1点は、サンドラ・ブロックの母としての愛ですかね。
(サンドラ・ブロックの演技ではありませんよ。)
とても感動的で、私も涙してしまったのですが、でも先回りしていたことを
種明かしされてしまうことは、私自身がオスカーの立場だったなら、
これを知ることはショックかも。
そういう行動をしてくれていたにせよ、それは心にしまっておいて欲しかったかなと
考えたと思うので。
でもまあこれこそ親の愛と思う人の方が大多数だろうとは思いますが。

あとは祖父と思しき老人の存在。とても意義ある存在なのですが
その背景が省略されてしまっていたのは残念。
まあ、これ描いていたら大長編になってしまうだろうから仕方ないけど。

9.11という素材が使われているものの、描きたいものは事件そのものの
不条理さではないと思う。
オスカーが最後に、鍵の本来の持ち主に打ち明けた秘密・・・なんとなく
そうじゃないかなと思っていた方も多いと思うし、私も同様だったので
あまり驚かなかったけれど、その後悔を背負って生きていくにはあまりにも幼い。
一言で「喪失とその再生」と言っても、これと同様の背景を持つ人々が
この世にはたくさんいることを考えると、ここにこそ不条理を感じてしまう
私なのでありました。とても後を引く映画ですねえ・・・。



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原作もあることを今知った。読んでみたいですね。


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