NHKのラジオで明日4月7日からこんな講座が始まるとの広告記事を
別のNHKのテキストで見て、早速書店で確認し購入してみました。
扱うテキストは「象の消滅」という短編。
これを9月まで分割して読んでいくというわけです。
単純に村上原稿と英文を対照させていくだけかと考えていたら、
原文にない文章、単語が翻訳者によって挿入されていたりして・・・
そしてそこに至った翻訳者のそのココロは?というものまでが
解説されていてなかなか深くてヨロシイ内容です。
確かに日本語のテキストがいかに素晴らしくても
良き翻訳者の語学力と、読解力、そして知性がなければ、
やはりそのテキストが世界で認められることはないですものね。
とても興味深い試みだと思いました。
で、それらを通じ、村上春樹「世界のムラカミ」として
どのように認められていったのかという戦略的なものまで
理解できるらしいのだ。
英語の勉強になるかどうかは、個人の取り組み方次第なので
何とも言えませんが、私個人としては文学作品における「翻訳」が
担うものにかなりかなり興味があるので、これは買って、
そして読んでよかったと思っています。
単に英語版を読むだけなら毎月580円のテキストを6冊買うよりも、
輸入されたペーパーバックスを買うほうがお手頃かなと思ったりもしましたが、
そういう位置づけにはない本なのですね。
他に新人作家による村上春樹トリビュート小説1編・・・
これはまあどちらでも、という気がします。
やはり似て非なるものですね。
そして村上文学研究者3名による「創刊記念座談会」も
収録されています。
一般ピープルの感想などとは一味もふた味も違うものを読むことができます。
私はその後の感じ方に影響を受けてしまうことがあるので、
普段は評論とか、誰かの感想にはあまり近づかないようにしているのですが、
でもこれはそういうものとはちょっと違う・・・素人が気がつかないようなことに
先生方がひっかかっていたりして面白く読みました。
後半・10月~3月のテキストは「かえるくん、東京を救う」。
NHK ラジオ 英語で読む村上春樹 2013年 04月号 [雑誌]/NHK出版

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もともとはこの本に収録されていた。
パン屋再襲撃 (文春文庫)/文藝春秋

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米国の雑誌「ニューヨーカー」で数回にわたって紹介された後、
現地で発行された短編集。
その並び順を逆輸入した形で出版されたのが日本語版。
「象の消滅」 短篇選集 1980-1991/新潮社

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