電子書籍で読む宮沢賢治Ⅰ | MARIA MANIATICA

MARIA MANIATICA

ASI ES LA VIDA.

2編ほどタブレットで読んでみて、意外にいいなと感じたので
しばし宮沢賢治ワールドに浸ることにしました。

1)注文の多い料理店
何度も読み返してきた本です。
賢治の手による広告や序文も独立して読むことができました。
(新刊案内と広告文はほぼ同内容)

「注文の多い料理店」はちょっとホラーチックなお話ですが
その意図を初めて知りました。
そう知ってから読むと全く別物となります。

『注文の多い料理店』序/宮沢 賢治

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『注文の多い料理店』新刊案内/宮沢 賢治

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『注文の多い料理店』広告文/宮沢 賢治

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本編はなぜかKINDLEのリストにはありませんが、別のアプリには
収録されていますし、青空文庫PC版でも読むことができます。

http://www.aozora.gr.jp/cards/000081/files/43754_17659.html


2)「よだかの星」

教科書などでもお馴染みの短編。
醜いゆえに鳥の仲間から疎外され、強いものから迫害されて生きるよだか。
そんな自分も生きるために自分より弱いものを食べているという自己矛盾に悩む。
特定ではないけれど宗教的な感覚が強い作品かと思います。
それはほかの作品にも言えることですが。
賢治のこの手のお話は本当に読んでいて辛いですね。


よだかの星/宮沢 賢治

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3)「ひかりの素足」

先日読んだ萩尾望都の「なのはな」の最後の作品が、銀河鉄道とこの作品を
ベースに書かれているということだったので。これは未読でした。
妹さんの早すぎる死のためなのか、こういう死のイメージがつきまとう
賢治作品はやはり多いですね。「銀河鉄道の夜」ともどこか重なります。

幼い兄弟の絆、特に兄が弱い弟を思いやる様、そして冷たい雪の描写が
すばらしいです。
これは、より宗教的な印象が強い作品でした。

だけどこれを読んでみるとやはり「なのはな」に宮沢作品の
イメージを持ち込んだのは違和感があるような気がする。
被害に遭われた方が納得されているのならそれで良いけど。

ひかりの素足/宮沢 賢治

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4)「雨ニモマケズ」

これだけを単独で読めるとは・・・。
私の好きな詩のひとつです。

〔雨ニモマケズ〕/作者不明

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宮沢賢治はやはり子供の頃から愛読してきた作家で、
多分9割がた読んできたとは思います。
「銀河鉄道・・・」とか「風の又三郎」なんて出版社違いで
複数持っているし・・・それもこれも微妙に収録作品が
異なるからなのですが。
青空文庫のおかげで、そのあたりの取りこぼし分を
好きな時に読めるのはありがたいですね。
ボランティアの方には本当に感謝です。

アプリとしてのKINDLEは今ひとつ読みづらいかなと思います。
青空文庫専用のアプリはほかにもあるので、いろいろ
試して選んだほうが良いかも。
私は今のところ「青空読手」を使用しています。
いいアプリがありましたら、ぜひご教示くださいね!