「奇岩城」 モーリス・ルブラン | MARIA MANIATICA

MARIA MANIATICA

ASI ES LA VIDA.


ホームズシリーズは小中時代に何冊か読んできましたが
なんとこの年ににして、初ルパンです。

ルパン三世やら何やらのイメージが取り混ぜられて
なんとなく自分なりのルパン像があったのですが、
随分それとは違うなというのが当たり前ですが実感です。

もう少し精神的にも超人的なお方だと思っていたのですが
意外にも?恋にもんもんと悩んだり、女々しかったり。
へええ・・・という感じでした。

高校生探偵のイジドールの活躍は、今時のコナン君とか
金田一少年(ちょっと古くなった?)を彷彿させます。
もちろんそれ以前に影響を受けた作家も多数あったことは
想像に難くないですが、翻訳がやや古めかしくて
イジドールが目上の人間に向かって「諸君」などという
言葉を発したり、そのへんは今ひとつしっくりこなかったのが
正直なところです。

新しい人物が出てくるたびに(これがルパンかも?)なんて
思ったりもしましたが、イジドールくんにもぜひ
その思いを持って、未知の他人とは接して欲しかったように思います。

奇岩城は海の要塞で、その描写が事細かに描かれていたのですが
これは文章に集中できることと、読んだものをイメージとして形にできる
力がないと楽しみも半減するように思います。
私はここのところ寝不足続きで、この部分集中できず
うまくイメージもできずに、ちょっと残念に思っています。

ホームズも出てきますが、う~ん、どうなの?という気はしますし、
この描き方では必要なかったような・・・。
イジドールの存在、手腕を際立たせるためだったのでしょうか?
ちょっとわからないですね。

最後は、えええ~っ!と眠気も吹っ飛んでしまいましたが、
なんだかやりきれないですね。
それに加えて、自分を救ってくれた男性と恋に落ちて嫁いだレイモンドが
後にその男性の衝撃の真実を知った時の複雑な心中は
いかばかりのものだったかを思うと何とも言えない結末でした。

もう一度、今度は児童向けの完訳版で読んでみたいと思っています。



奇岩城 (新潮文庫―ルパン傑作集)/新潮社

¥500
Amazon.co.jp