山ピーの映画に感激した長男が大人買いしてきたものを
ありがたく読みました。
通しで読んだのは実は初めてでしたが、何ゆえに今までこれを
読まずにすごしてきたのか、残念この上ないと思うほど
すばらしき作品でした。
連載開始の頃に比べて、後半に行くに連れ、説明的なセリフや
モノローグがどんどん少なくなっていくのに、
ただ一コマを描くだけで、心中のすべてを物語るあの感じが実にイイ!
そう、言葉をいくつも並べての心情の説明なんて、
漫画にも小説にも、私はあって欲しくないのです。
一瞬を捉えた表情や短い言葉、あるいは一見全く関わりがないようにみえる
風景描写を挿入するだけで、全てを表現するような作品が好みなのですが、
そういう点でちばてつやさんの画力・表現力には脱帽じました。
スポ根ものはたいてい涙ながらに読むことになるワタクシですが、
不思議とこの作品ではそういうことはなかった。
通常のスポ根にありがちな、家族・親や指導者との葛藤、内輪もめ、
恋愛についての悩み・・・などなど本筋とはちょっとはずれた
付随的なものがこの作品にはほとんどなかったからかもしれない。
作品通して脇役たちのセリフには何度も「不幸、あるいは破滅に
向かっていくジョー」を暗示するものが出てきましたが、
ただひたすらに戦い続ける作品の読後感はなんとも熱く
かつ清々しいものでした。
力石や金串、そして私の一番好きなキャラクター、
カルロス・リベラなど、ジョーがリング外に追いやってしまった
対戦相手へのジョーの敬意というか仁義には相当シビれたし、
白木葉子への私の当初の??な評価も何度か読み返すうちに
すっかり変わってしまった・・・と、思うことは多々あれど
それを今文章に、と試みてもどうにもしっくりこない。
この作品を読みながら、あるいは読んだあとに感じたものは
とても私の力では表現しきれません~!と逃げ去るしかない。
でもこの1週間で3回通して読み返し、そして未だにランダムに
あちこちの巻を読み返している・・・ということで私の現在の
体温がわかるかな。
遅ればせではあるけれども、読むことができて本当に良かったです。
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