前回読んだときは全編涙ながらに読んだものでしたが、
今回はほぼ冷静に読了しました。
時期や環境によって読み方は異なるということを実感しつつ、
だからこの作品自体の捉え方もかなり個人差があるだろうと
思いました。
先ほど感想を書いた「17歳の肖像」もそうだったけれど
視点をどこにおくかでもまた印象は変わる。
恋愛に視点を置くのか、戦争責任に置くのか、
男女いずれの視点に置くのか・・・。
とはいえどうやって考えても、たどりつけない答えのような
気もします。
他人の心中はどんなに説明を受けても、本人ほどには
理解は難しい。
ましてやこの小説の中で主人公そのものが何度も逡巡するし、
相手のハンナは多くを語らないのだから。
私が共感するものがあるとすれば、前回と同様ハンナの言う、
自分は誰にも理解されないだろう。ならば誰にも弁明する必要も
弁明を求められる必要もない・・・という趣旨の言葉ですね。
彼女自身はずっと揺るぎがない。
前回読んだときも、翌日に改めて追記の文章を書くほどに
作品にひきずりこまえれ、考えることをやめられなかったけれども
今回もそれはやはり同じ。
もう読んでから1週間近くなるというのにあいかわらず
前にも後ろにも進めない・・・というか3歩進んで2歩下がる状態が
続いている。
そういうわけで戦後ドイツの教育についての本をいくつかの
本とともに併読を始めました。
2度目なので多くは書きませんが、やはりいい作品だと思います。
私にとっては最も好きな小説のひとつと言えます。
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