「村上春樹 河合隼雄に会いにいく」 村上春樹・河合隼雄 対談集 | MARIA MANIATICA

MARIA MANIATICA

ASI ES LA VIDA.

文庫で何度も何度も読んできたけれども、今回はハードカバーで。

「アンダーグラウンド」と「約束された場所で」を続けて読んだ私は、
特に後から読んだ「約束された場所で」が相当辛いというか、引っ張られる。
なかなか抜けきれない~!
なので、なぜかいつも癒しを与えてくれるこの本に癒してもらおうかと・・・。

でも今回は癒しよりも、新たな課題を与えられた気分。
それは多分、この対談の中にオウムの話題が出てきたからかもしれない。
・・・と言った感じで、何度読んでも違う示唆やテーマを見つけることができる
素晴らしい対談集です。

村上春樹が自分や作品についてものすごく語っていて興味深い発言が多数なのも
この本の魅力ですが、でもとにかく本当に良く合う二人なんだと思う。
河合先生のご著書や他の方との対談も何冊か読んだけれど、村上春樹との対談でこそ
本領発揮という印象がやはりあります。
河合先生の語ることもまた、この本の中のものが私には一番面白いと思う。
この対談に紛れ込むとか、もしくはこの本を読書中の方の傍にびったりと座って
「そこはどう思う?」「ここは?」と、矢継ぎ早に問いただしたい度満点なのです。

そろそろ村上春樹の初期の小説・エッセイは長短ともにほぼ読み終えたと思う。
順番からいっても、この対談のテーマのひとつともいえそうな「ねじまき鳥クロニクル」に
取り掛かっても良い頃なんだけど・・・あの長編は覚悟が要りそうですよね~。
どうするかな・・・。


村上春樹、河合隼雄に会いにいく/岩波書店

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