新たに連載を始めたアナザーストーリーのようです。
「駅から・・・」で重要そうなポジションでありながら
なかなか表舞台に出てこなかった、圓城陽大(はると)に
スポットが当たります。目線は幼馴染の花乃ですが・・・
そうだよね~、この陽大こそ、くらもち作品には欠かせない
魅力的だけどクセのあるイケメン君ですからね。
活躍の場がないはずがない・・・・。
で、一読。とても面白いです。
主人公が誰ともつかずオムニバス形式で描かれている「駅から」
よりもわかりやすいですし。
描き手であるくらもち先生に、その意識があるのかないのかは
まだまだわかりませんが、ミステリーっぽいなあ。
跡継ぎとされていた兄に対しても、陽大は本当はわだかまりが
あったんじゃないだろうか、とか
雛とよく似てる、と何度も他人に評されているのは実は後々への
伏線なんだろうか、とか。
深読みできる部分はたくさんありますね。
くらもち作品の男の子は、なかなかダークな一面を持っている
ことが多いので、陽大も内側には、どんな感情を、誰に対して、
隠し持っていて、いずれどのようにその部分を見せていくのかが
とても気になります。
「駅から」のイメージとはまるでことなり、かなりワケあり風に
描かれている雛(すう)だけど、本当はどうなのかな?
これも伏線?
意外にも・・・とかありそうな・・・うん、やっぱりこれは
ミステリー作品じゃないかな。
無関係なエピソードが、あちこちから少しずつ延びてきて、
最終的には全てがひとつになって、収まるべきところに収まって
いくことがくらもち作品は多いけど、これもまたどうなって
いくのかがとても楽しみです。
難をいえば、驚きの表情の描写をどう言えばいいのか・・・
今風の漫画家がギャグっぽく表現したりする表情と同じ、
というのは私の好みではないです。あれはショックだった。
それから「駅から」でも同様だけど、ネット用語とかイマドキの
若い子たちの会話など・・・注釈付けてまで、どうしても
使わなくてはいけないのかな。
このことに違和感を感じるのは、私が歳をとったからなのか、
作品に客観的にそぐわないのか・・・・わからないけど、
なんとなく残念な気持ちはあります。
連載の掲載誌は「コーラス」なんですね。
ちょっと前に付録欲しさに1冊買ったけど、読みたい作品が
全くなかったのは正直なところで、実際付録しか読んでない。
読者層はそれほど若い人とは思えないんだけど、どうかな。
とりあえず若者言葉を使わなくてもいいんじゃないの?と
思ったのでした。
もっと単純なボーイミーツガールを描いた漫画が今や
人気だとしても、くらもちスタイルは貫いて欲しい。
迎合ではなく、試みでありますように!
とはいえとにかく、3巻読むのが楽しみだ~♫
表紙の日本画っぽいイラスト、題字ともにいいですね~。
過去の作品はほとんどコミックスでもっていると思うけど
これが一番かっこいいかもしれないな。(あくまでも私の主観)
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