「美人の日本語」  山下景子 | MARIA MANIATICA

MARIA MANIATICA

ASI ES LA VIDA.

併読しているものがなかなか終わらない中、
2ヶ月ほどかかって、ようやくこれを読了。

日本語の美しい言葉を1日1語紹介している本です。
たとえば、10月8日に書いてあるのは「破天荒」。
・・・これはあまり美しい日本語でもないか・・・。

書店で見た最初の印象はものすごく良かったのです。
色鉛筆で手書きしたようなその日毎の漢字も、
ランダムに確認したいくつかの単語も私好みでした。

メールマガジンで一日一言を配信していたものを
まとめたものなのだそうです。
ああ、だから出てくる言葉に統一感がないんだな。
全部で365個の単語が紹介されていますが、
たしかにメルマガやブログなどのように、
言い方は悪いけど読み捨てていくものならば、
前後関係はあまり問われないことでしょう。

でも1冊にまとめてしまうと、やはりどことなく
違和感はありますね。
辞書のようにピンポイントで知りたい単語を
探すためのものでもないし、最初から通して
精読するような本でもないから、
それで良いのかもしれませんが。

季節感を表す言葉だけとか、雅な言葉だけとか、
何か小さな単位でもいいからまとまっている方が
1冊の本として読むときには良いように思うので
単行本化するときに編集してもよかったのでは?

言語学者ではなく、作詞がご本業の方のようなので
言葉の意味の解説もちょっと自信なさげで、
物足りない気がしました。
ほぼすべての解説が「○○なのかもしれません」で
終わっているけど、もっと作詞家としての感性
生かしても良いのではないかな~。

美しい日本語をまじめに考えるのが目的ならば
短歌、詩、あるいは谷崎潤一郎の「陰影礼賛」
のような古典を読むほうが、ずっと豊かに
なれるような気がします。
たとえ言葉そのものが美しくても、
言葉単体だけではあまり意味をなさないですものね。

装丁はなかなかかわいらしくて清潔感もあります。
PC横にでも置いておいて、適当に言葉を選んで
時々見るのも良いかも。
そんなふうに全体的には悪くはないのですが、
私にとっての重要な1冊!ではないというのが
正直なところです。
でもそもそも若いお嬢様方が対象なのでしょうね。

美人の日本語/山下 景子

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