私を元気にしてくれるのは彼女の本しかないので、やはり読んでしまいました。
Amy Shows(エイミー・ショウズ) (新潮文庫)/山田 詠美

¥540
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文芸賞・小説現代それぞれの新人賞の審査員をと務めていた際の寸評のまとめ、
他作家の小説の解説、彼女の好きな本の書評、そしてあまり一般的でない地域への
旅のエッセイをまとめたもの。
新人賞の批評はぜひ読みたかったので、大変満足。
私は小説を書くなどと言う野望は持っていないけれど、山田詠美の書くことへの矜持を
改めて知ることができ、良かったと思います。
彼女の書評、旅のエッセイも独特で、今度はこの人の本を、こんな旅を・・・という
気持ちにさせてくれました。
最後の他作品への「あとがき」。プロの小説家ばかりではないし、ああこれは義理で
読んだのだろうな、とか、本当はあまり好きじゃなさそう、というのがぼんやりと、
あるいは時にはっきり見てとれるところが面白かったかな。
プロは好みじゃなくても、良いところを見つけなくてはならなくて大変だね。
Amy Says(エイミー・セッズ) (新潮文庫)/山田 詠美

¥460
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最初の1冊とともに、私が読んだのは新書版のペーパーバックスでキースヘリングの作品の
装丁が素敵だったのだけど、文庫版の表紙はこうして写真で見るといまいちかな~。
こちらもエッセイですが、米国であるいは日本で彼女が受けるマイノリティとしての差別に
ついてがメイン。
決して重い印象ではないけど、彼女のキャラクターならではの世間の扱いへの想いは深い。
アメリカに行けば、元・ご主人がアフロアメリカンであることに加え、彼女自身が
国籍不明の、でも白人でないという事実からの精神的な迫害。
黄色人種としてではなく、ラテン系とみられるところがいかにも彼女なんだけど。
そして国内では、やはり有色人種を夫に持つことでの誤解、中傷、差別などを受ける。
彼女はタフであろうとしているし、文章を書くと言う才能によってそれらを蹴散らす
ことはできるけれどもやるせなさが残るのは当然だと思う。
良識のある人であっても犯しがちなこの罪は重い。
ラテンアメリカで、靴を買うこともできずにはだしで我が家の草刈りにやってきた男性でさえ
オリエンタルというだけで(日本人というカテゴリーはある一定以上の人にしか認識されていない)
私たちに優越を感じている。
十把一絡げに「中国人」と呼びかけられることが多いのだけど、それに怒りを感じて言い返すことも
また自分の中での中国人への差別ではないかと、よく考えたものでした。
島国にいるとわかりづらいことだけど、結構根深いことです。
A2Z/山田 詠美

¥1,470
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やり手女性編集者と10歳年下の郵便局員の男性との恋愛。
彼女は既婚者で、別の出版社に勤める夫がいるけど、この夫も若い女子大生と恋愛中。
そしてこの夫婦いずれも、若い子との恋愛にうつつを抜かしながらも、お互いを誰よりも
大事な存在だと認め合っているの。・・・・んんん・・・どうなの?
こっちもあっちも両方大事というのは私の辞書にはないので、全く感情移入できず。
とはいえ、恋愛中の心理描写やちょっとしたセリフはやはり山田詠美ならではの美しさでした。
彼女の小説の中で私の最も好きな作品の一つ「僕は勉強ができない」の主人公時田秀美くんの
母親が彼女の先輩としてこの出版社で働いていたのがなかなか・・・。
相変わらずいい味出してます。私としてはこの時田・母をメインにした小説が読みたいかな。
メンアットワーク―山田詠美対談集 (幻冬舎文庫)/山田 詠美

¥630
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14人の男性作家と山田詠美の対談集。面白いです。
石原慎太郎・伊集院静・井上陽水・大岡玲・大沢在昌・奥泉光・京極夏彦・佐伯一麦・
団鬼六・西本正明・原田宗典・水上勉・宮本輝・村上龍
石原慎太郎は好きな人間ではないのだけど、この対談での石原氏はなかなか好感が持てる。
横文字連発なのが鬱陶しいし、相変わらず「俺様」で自分の主張と感性がすべてというところは
ナンですが・・・まあ首都東京を動かす男。日和見じゃダメだものね。
リラックスして話している様子はプライベートではなかなかいい奴なのかも、という印象でした。
井上陽水、水上勉、団鬼六との対談は色気があってなかなかよろしい。
中でも、私ですら名前を知っている団鬼六との対談は感動すら覚えてしまった。変かしら。
詠美に「究極のフェミニスト」と言われて、手放しに涙流さんばかりに喜んでいる姿がかわいらしい?
まあイメージがイメージだけにアンタッチャブルな人という扱いされているのが日常なのかもね。
トリの村上龍。
「ヒュウガロジック」と言う作品を2日前に脱稿したばかりということで、そのせいなのか、
なぜかすべて自分の話題にすぐに持って行ってしまうところがまるで子供みたいだった。
決していやな感じじゃなかったけど、イメージとはずいぶん違ったかな。
でもこの人の作品には興味大いにありなので、ぜひ読む機会を作りたいと思う。
山田詠美のお派手な外観と、意外にも古式ゆかしき文学を愛する繊細さやら知性、
そのギャップに男性陣は心地よく、弱音を吐いている感じ。
水商売やってたころはさぞや熱烈ファンがいたことでしょう。
・・・・と思ったらあとがきで「一番上等なのは、自分を見くびらせる楽しみの術を
知っている男だと思う。おみそれいたしました。」と書いてあった。
なるほどぉ・・・そういうことか。
リップサービスとしてしかあてはめられない対談相手も中にはいたけど、深いというか
ツボを心得ているというか・・・さすが。
ほとんどの作家が名前しか知らない・・・今まで私は一体何の本を読んできたのだろう?・・・
でも先のAMY SHOWSと共に、今後の読書の指針にもなる一冊でした。