ブログを始めて、ずいぶん経ちました。
私のマニア的性格から手元にあるあれこれを
披露する場にしようと思っていたのに、いつの間にか
ウォーキングとお月さまのお話がメインになって
しまいましたね。
そろそろ、ワタクシご自慢の品を少しずつ
披露させていただこうかな~と思っています。
まずは、「星の王子さま」コレクション。
誰でも一度は読んだことがある、あれですね。
私はこの本の各国語バージョンを集めています。
で、第1回目は最初に買った外国語、もちろん
スペイン語のものを紹介します。
スペイン語も、本国スペインと、ラテンアメリカでは
全然違います。
日本は長いこと、内藤濯先生のものだけでした。
2005年1月、岩波書店の著作権保護権が終了し
新訳が多数登場しました。
でも、私はほとんど読んでいません。
多分、ほとんどのものが英語から日本語に訳して
いるのだろうと思うのです。
別の言語を経由して言いたいことが伝わるとも
思えなくて。
ま、これから機会があったら読んでみようと思いますが
内藤先生の訳を超えられるものは現れないんじゃ
ないかな~。
新しい訳者の頭の中にも、内藤先生の訳が
多分染みついちゃっているはず。
さて、1回目の今日は・・・スペインで購入したもの。
およそ20年前です。懐かしい・・・・。
私が持っているスペイン語バージョンの中で
一番立派な本です。
795ペセタと書いてあるので1000円弱。
これは、こぎれいなオスタルという、ホテルより
ワンランク下、でもそこそこの宿に泊まれる値段。
なので当時のスペイン価格からすればかなり高価です。
でもフランス語の原文も巻末に掲載されていたり,
これは、お話の一番最後の部分。日本語では・・・
「空をごらんなさい。
そして、あのヒツジは、あの花をたべたのだろうか、
たべなかったのだろうか、と考えてごらんなさい。
そうしたら、世のなかのことがみな、
どんなに変わるものか、
おわかりになるでしょう・・・
そして、おとなたちには、だれにも、
それがどんなにだいじなことか、
けっしてわかりっこないでしょう。」
内藤濯先生によって翻訳されています。美しいですね♪
この本では2人称を使って、割とカジュアルに
訳されています。
フランス語原文を見てみましたが、たぶん原文も
2人称複数で書かれています。
vousとかって確かそうだったはず。
でもこれが、本によっては同じスペイン語でももっと
丁寧な言い方で書かれていたりして
そういうところがとても面白いんですよ。
内藤先生の翻訳もものすごく丁寧で、どちらかというと
フォーマルな感じですよね。
これは翻訳者の資質の問題なのかな?
ついでに挿絵も比べてみましょう。
この日「家に帰る」ことを決意した王子さまが
毒蛇と語るシーンです。
内藤先生の訳では
「さあ、もう、向こうへ行って・・・
ぼく、下へおりたいんだ!」
の部分。
"Ahora vete... quiero bajar otra vez."
となっています。
これもほかの本と微妙に単語が違い、印象が違います。
それを日本語にするのは難しいですね。
特にahoraとかbuenoとか、ものすごくよくつかうんだけど、
感覚的に身につけた言葉を訳すのは。
さあて・・なんて感じでわたしは使っていたけどな~、
文学となると日本語力がないと大変ですね。
・・・というわけで、また次回同じスペインのスペイン語でも
また違った訳され方をしたものをご紹介しますね。
うふふ・・ご想像以上の量がありますわよ。
お楽しみに~♪
あ、ちなみにワタクシ、グッズ関係は一切収集して
いません。本だけです。