青春はオジサンの俺から見ると羨ましい。いや、眩しい。もう2度と戻ってこない甘美な瞬間ですな。
いやね、こないだね、うちのガキ(JK)が友達(仮にA子としよう)とLINE通話してたのよ。スピーカーモードで。
なぜスピーカーモードなのかと言うと、その時、ガキはリビングのPCでゲームしてたから。ゲームしながら、片手間で友達と通話な。
俺、隣の部屋でPC作業してたんだけど、仕切りが襖だから襖越しに聞こえるじゃん?何なら丸聞こえ。
で、話の内容はA子の彼氏との間の悩みだったのよ。要約するとこうだ。
彼氏はA子と同じ学校で同級生。学年が上がって別なクラスになったらしい。クールなタイプの男で、あまり笑ったりとかも無い。そういう人だと思ってたのに、たまたま彼の教室の前を通った時にチラ見したら、クラスの女の子と笑いながら談笑してたらしく
「あんな楽しそうな顔、一度も見たことない🥲彼は私といても楽しくないんだ😔もう終わりだわ😭」
という話。まあ、ありがちだよね。
で、うちのガキは男心がわからないだけではなく、何なら彼氏の1人もできたことが無いのに偉そうにアレコレとアドバイスしてるわけよ。
バカだなぁ。男心なら俺に訊けばいいだろうに。A子は地元の同級生で、俺も知ってる子だからね。
まあいいや。
で、A子は通話しながら彼氏に何らかのLINEを送る。そしてしばらくしたら返信が来たと2人で大騒ぎよ。お前ら、悩んでると言うより楽しんでねーか?
おれが驚いたのはこの後。
A子がこう言ったのよ。
「ねぇねぇ、今既読つけた方がいいかな?それかあと5分待つ?」
え?
既読のタイミングって、そんなに大事?現代では既読をつけるタイミングまで計算するものなの?メンドクセー時代だな。
で、結局はガキのアドバイスに乗り、正直に彼の気持ちを訊いてみたんだって。そのLINEだったのかも。
その数日後、顛末を聞いた。結論としては、A子が悲観的になっていただけで問題はない。しかし、心配させたことを彼も反省したのか、今はラブラブだと。
本人に確認すれば済むことを、訊きもせずに自分の妄想で勝手に悩むのって、青春ならではだよね。俺もそう言うタイプだったのでよくわかる。
ま、うまく行って何よりだよ。しかし、何の経験も無いであろううちのガキが「恋愛マスター」のごとく振る舞ってるのが腹立たしだしい。一度や二度、男に騙されてから名乗れや。