遠いむかし
’バスクリン’だったか’旅の宿’だったか
なんらかの入浴剤で知った「乳頭温泉」
入浴剤を入れるとお湯が白濁色になりましたが
乳頭温泉すべてのお宿が白濁色ではないのですね!
乳頭温泉郷にある7つの宿は
それぞれ異なる泉源を持つため
お宿ごとにお湯が異なるそうです。
湯めぐり帖(1800円)ですべてのお湯に入れるけれど
さすがに全部まわりきれないかな、
そしたら勿体ないな、と思っておりました。
・・・が
朝食後’乳頭温泉郷ウォーキングマップ’なるものを発見。
従業員さんに道の具合を尋ね、軽装備で行けると判断。
湯めぐり帖を手に入れて、Let's湯めぐり☆
わたしが泊まったのは妙乃湯。
施設ごとに立ち寄り湯ができる時間帯が異なります。
一番遅くまで解放しているのが休暇村。
そのため順番を
黒湯→孫六→大釜→蟹場→鶴の湯→休暇村
と決めました。
妙乃湯を出発し休暇村の前を通り
茶色の’自然の小径’コースへ。
その後、赤ルートで各施設をまわり
蟹場から青ルート’新奥の細 道’で鶴の湯へ向かいます。
休暇村のすぐ脇はみごとなブナ林!!
この道は地図でいう赤ルートで
迷うことなく安心なのですが
せっかくなら攻めたい!
方向音痴だって攻めてみたい!!
と’自然の小径’へ。
うん。
トレイル感がでてきたぞ。
うん。
熊よけ板も出てきたぞ。
金属棒が一緒に吊るされており叩き鳴らして熊にお知らせする板です。
う、うん。
クマ出没注意の看板も出てきたぞ。
・・・ホントに出るの?!
それでも呑気に歩いていたら
前方にガイドさんと集団を発見。
まゆみ(以下、ま)「黒湯まで行きたいのですが道は合っていますか?」
ガイドさん(以下、ガ)「道は合ってるよ。でも、一人で行くの?」
ま「はい」
ガ「ここ、クマ出るよ。鈴とか笛は持っているの?」
ま「いいえ。今朝ふらっと決めたから何もないです」
ガ「襲われて亡くなった人もいるから、一緒に行こう」
襲われて万一のことがあったらこの辺りぜんぶ
立ち入り禁止になっちゃうんだよねー
というわけで、集団にいれていただくことに。
道も不安だったし、ありがたかったです。
これはミズバショウが咲いた後だよ、とか
タケノコだよ、とか
根曲がり竹といって本当は笹の一種らしいです。
朝食のお味噌汁の具にもなっていました。
採ってきたので今晩あたり食べようとおもう。
フキの花だよ、とか
ブナの樹皮が斑模様なのはカビのせいで
泉源ちかくは硫黄の殺菌効果でカビが着かずに
樹皮が白くてきれいなんだよ、とか
いろんなことを教えてくれて
とても楽しかったです。
自然の小径を抜けて車道と合流したところで
ガイドさんご一行とお別れ。
5分もしないうちに黒湯温泉に到着です。
こちらが黒湯温泉の下の湯の泉源。
壮大!!
茅葺きの建物も風情がありました。
黒湯からちょっと歩くと孫六温泉。
古民家という言葉が似合う造りでした。
乳頭温泉はほとんどの施設に混浴風呂があるのですが
ヨメイリ前だし敷居が高い。
けど、こちらでは
受付のおじいちゃんが「今は誰もいないよ」と教えてくれたので
混浴風呂にも入ってみました。
湯あたりするんじゃないかってくらいドキドキしながら(笑)
孫六を後にして細いながらも
わかりやすいこんな道をどんどん進むと
廃校を移築して作られたという
大釜温泉に。
つづいて、蟹場(がにば)。
この辺りでこの後の行程と帰りの時間が
気になりはじめます。
鶴の湯→休暇村は’湯めぐり号’という
バスを使おうと考えていました。
わたしが蟹場に到着したのが12:30。
蟹場→鶴の湯は’新 奥の細道’と呼ばれていて
3.5kmの山道です。
なお、こっちはクマは出ないとのこと。
鶴の湯→休暇村のバスは14:37or16:20発。
一方、蟹場→鶴の湯のバスは13:59発・14:27着。
休暇村(〜17:00)の温泉に入らないのであれば
蟹場→鶴の湯をバス移動にするという選択肢もある。
でも、’新奥の細道’を1時間で歩ければ
当初の予定どおり鶴の湯を14:37発のバスで休暇村へ行き
休暇村でのんびりできる。
ウォーキングマップに書かれた所要時間は、75分。
実際に歩いた人の投稿を調べると、1時間弱。
歩いた人の脚力の程は不明だけど
よし、きっと50分で歩ける☆と’新 奥の細道’へ。
踏み出したものの初っ端から
沢があったり
倒木
木の一本橋と、なかなかにヤンチャ。
折れる心を宿でもらったお菓子で癒し
ずんずん進む。
こっちはクマは出ないって言ってたけど
怖くなってきたからトトロの歌を歌いながら。
もっと分かりやすい看板にしてよ、と思うも
看板があることに感謝し
最初よりは立派な橋を渡って
少し上ると’鶴湯’と書かれた神社が。
ゴールは近いぞ!!
新 奥の細道、鶴の湯側には鳥居がありました。
さっきの神社までの参道なのですね。
そして、1701年開湯と
乳頭温泉で最も歴史のある鶴の湯へ到着。
見立て通り50分で着いたので
時間にも余裕アリ。やったね!!
と思っていたら朝のご一行と再会し
お話したらカツカツになりました

鶴の湯ではこんな感じで飲み物が売っており
’秘湯ビール’なんてのもあって
とても買いたかったのですが受付が混んでおり
バスの時間に間に合わないので諦めました。
その代わりに前夜飲めずに一日持ち運んだ
3本の地ビールのうち1本を
ご自由にどうぞと吊るされていた栓抜きを使って開栓。
ちょっとぬるい。
でも、美味しい。
最後は湯めぐり号に乗って
休暇村でしっかり汗を流して
身の回りを整えて帰りました。
10時にチェックアウトして
休暇村を出たのが16時半。
多少慌ただしかったけれど
あまり温泉に長湯できないし
いい時間配分だったかなと思います。
次は2泊して宿に荷物を置いて
鶴の湯→休暇村間も旧道で自走するという
湯めぐりランをしてみたいです。
なお、休暇村は他の施設と異なりホテル感が強いため
脱衣所が広くアメニティが豊富で
帰りの身支度をするのにちょうど良かったです。
そして朝のガイドさんはこちらの従業員さんでした。
再会できてゆっくりお礼が言えました。
それから、ここまでお菓子だけで活動できたのはご飯を全部平らげたから。
あきたこまち、美味しかったです。
わたしの相棒。
なんか、ゴメン。