夕方6時、季節外れの台風は四国沖で温帯低気圧に変わったという。
それでもやはり雨と風は平時と比べずっと強い。
「冷えるな」
そう呟いて貴方は私を抱き寄せる。前触れもなく。
この時期の貴方の誘いは突然で
どきりと躯を強張らせるも
悟られまいとすぐに解く。
貴方の凍えた指先が
私の熱で暖かくなっていくのを感じながら
終わりが近いことに気づく。
もう、ずっと、何も食べていない。
事切れる寸前の
ひどく五感が研ぎ澄まされた瞬間。
貴方のにおい、ぬくもり、こえ、かたち・・・
全部全部、忘れないように。
これから先はあの子と一緒に暮らすのね。
でも、寒くなったらまた私を思い出して。
ハンガーノックがやってくる。
真っ白な世界。
何も見えない。
何も感じない。
なみだをひとつぶ
あなたにあずけて
わたしはそっと めをとじる
・・・
・・・
ファンヒーターの灯油
全部使い切ってやったぜ☆というお話。
なお、エンディングテーマは
くるりのロックンロール。
今年は割とムダなく使い切れたかな、という感じです。
台風一過の青空。
ベランダにすずめが一羽あそびにきました。
朝っぱらからアホなことを書いてるわたしを
笑いたければ笑ってもいいよ。
タイの空は今日も澄み渡っているかな。
命がけで撮ってくれたという写真たち。