頼家=ダメ将軍だろうか? | 芳村直樹のブログ

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シャンソン歌手・芳村直樹の自己満足的な東京散歩ブログです


注意●ネタバレあり
◎大河ドラマ『鎌倉殿の13人』
第28回『名刀の主』感想その2

三谷幸喜脚本の描く
源頼家についてまとめます

源頼家〈金子大地〉


世間(視聴者)の感想は

もっぱら「頼家=ダメ将軍」と

かなり評価が低いようですねー


僕はそうは思いません


元々、僕の想像する頼家は

文武両道に秀でた人物です


三谷脚本では

富士の巻狩りで(頼家12歳)

みっともない頼家が描かれましたが

『吾妻鏡』等によれば

見事に鹿を射止め周囲を驚かせています


建久10年(1199)(頼家18歳)

二代目鎌倉殿となるわけですが

賢明な頭脳を持ってはいても

将軍の重責を託すには

まだまだ準備不足だったことは確か


前回ラストで

梶原景時が呟いたように

「頼朝さまは亡くなるのが早過ぎた」

ということです


少なくとも、御家人諸氏に

愛息への忠誠を誓わせておいたとしたら

こんな混乱は起きなかったでしょう




で、世間の皆さんに質問


第28回ドラマ冒頭の

宿老十三人の評議のシーンを見て

どう感じましたか???



小学生のホームルーム以下のレベル

あんなもんで国政が動かせるでしょうか?


頼家=ダメ将軍なら

宿老十三人はもっともっとダメ丸出しw


先日のブログに書いたように

僕としては

「十三人の合議制」そのものが

計画倒れで実現しなかったと思っていますが、


たとえ何度か開かれたとしても

機能しなかったと思いますよ


頼家の言うとおり

「補佐役なら2〜3人いれば足る話」

13人も集めてしまったのは

やはり北条義時の大失態だと思います




次にこのシーン



僕は今まで
頼家が、安達景盛の美人妻を
レイプしたものだと思い込んでいました

ところが、三谷ワールドでは
なななんと双方合意の上での不貞行為

これを皆さんが責めるとは・・・

頼朝と亀の前が許されて
頼家=ダメとは
ダブルスタンダードのように思います

安達盛長にとって

息子の手前

怒っては見せましたが、


頼朝と亀の前(最初は人妻)の初夜を

セッティングしたのは

盛長ではなかったでしたっけ?

(間違いだったらごめんなさい)

でも、その後も政子に隠れて

逢いびきの手助けをしています


こりゃこりゃ大人の皆さん

ダブスタはおかしいですよ


(僕としては

 盛長の妻・丹後の内侍と

 頼朝の仲も疑っています)


で、

売り言葉に買い言葉

盛長が

「たとえ首をはねられても」

と言うもんだから

「今すぐ首をはねよ」

頼家は命じたまで


でもって、

これが言い過ぎ

と感じたから

梶原景時が

助け舟の発言をしたわけですよ

梶原景時〈中村獅童〉

「お待ちくださいませ

これは大きな分かれ道にございまする

このようなことで安達親子を討てば

必ず騒ぎになります

御家人たちが黙っておりませぬ」


気の利いた助言のできる

役に立つ従臣が

そばに居てくれるのに

気がつかないのかなあ???


その点は、なるほど「頼家=ダメ」ですなw


このドラマを

見る前までの勉強では

梶原景時が

「安達は謀反に走るだろうから

先を制して誅伐されるよう」進言

いつも一言多いオッサンと

僕は思ってきたのですが、


三谷さんの描く

梶原景時は

めちゃくちゃカッコイイ存在ですよ


次のブログは梶原景時かな?w



あと、


安達親子を呼んだ場に

景盛の美人妻も同席させ

頼家と景盛

どっちを選ぶか

聞いてみれば面白かったのに

と思います


現代社会の人たち(視聴者)が

頼家の下半身のだらしなさ

ばかりを責めるけれど、

女性の側にも罪があること

証明されたかもしれませんからねー


そしたら、政子もギャフンですねw