リミットの3時間まで残り時間は45分ほどありましたが、明さんは早々と帰り支度を始めました。
御自宅にいらっしゃる奥様に形跡を残さないように、ボディーソープは使わずに湯船にサッと浸かって、口周りを念入りに洗い流すと直ぐにお風呂から出てきました。
私は明さんに後れを取らないようにと下着の上にスリップを身につけた矢先に突然部屋中の電気が煌々と明るくなりました。
明さんは支度が出来上がったのかもしれませんが、私だって明るい照明の下で衰えた素肌を見せたくは無いのに、自分のタイミングで灯りを点けるなんて、、と思いました。
「まだ30分くらい時間があるけれど部屋で過ごす?」
「ううん」
私はそう返答しましたが、明さんには言えなかったけれど、もう少し時間があったのだから、直ぐに帰り支度を始めないで欲しかった、、
ベッドの上でもう少し寄り添っていたかった、、
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そしてラブホテルを後にすると、いつもの待ち合わせ場所近くの駐車場で再び話を始めました。
私は話をしながら気になっていることがありました。
でもそれは杞憂に終わりました。
「あのお菓子を食べよう」
明さんがそう言った時点で、車の中でのキス(とそれに付随する行為)は無くなったことが確定しました。
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「疲れたね」
明さんがポツリと言いました。
「うん、疲れた。スポーツをやっているようなものだからね」
運転席に座る明さんの横顔を見るととても清々しい表情をしていました。