朝から激しい雨が降る日、私は自宅に籠りU-NEXTで『誘惑』を観ていました。
1990年にTBSの金曜ドラマ枠で22時から放送されていたドラマで、私はリアルタイムで毎週楽しみに観ていました。
またオープニングの山下達郎『Endless Game』はその主題歌として作られており正にドラマにマッチしたとても素敵な曲となっています。
このドラマを簡単に説明すると、藤家一家を佳沢妙子(紺野美沙子)が乗っ取り壊していく不倫ドラマです。
一気見している中で、第5話の中に思いがけないシーンがありました。
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藤家芳行(林隆三)が会社の上司に呼ばれます。
「これを見てみろ。どうしたんだ?」
沢井専務(鈴木瑞穂)が会社に送られてきた写真を藤家に見せました。
それは藤家と妙子がラブホテルに入って行くところを撮った写真でした。
藤家は会議中に突然掛かってきた妙子の電話の要求に応えるべく重要な会議を途中で抜け出して妙子とラブホテルに行くほど彼女にすっかり溺れていました。
専務「痴人の愛みたいな女なのか?」
藤家「ナオミですか?」
専務「馬鹿」
藤家「すみません」
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このやり取りを観ていて直ぐ様思い出したのは明さんから聞いた話でした。
以前明さんが男友達と2人で映画『痴人の愛』(谷崎潤一郎著)を観ていた時に、お互いの彼女がナオミのような存在だったらしく〝彼女の言うことが嘘だと分かっていても、彼女に騙されていると分かっていてもそれを許してしまうんだよな〟と2人で意気投合したという話を聞いていたのです。
私はそれを聞いて「その彼女ってどれだけ魅力的で魔性の女だったのだろう」と思いましたが、残念ながら私にはそのような要素は欠片もなく、私も男を惑わすような女になってみたかったと少し憧れたのでした。
※カバーの画像はドラマ『誘惑』よりお借りしました