都心部から移動して海辺のビーチに来ました。
リゾート気分が味わえてとても開放的な気分になります。
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以前私が、
「女性は男性から〝言葉で伝えて欲しい〟と思っているの。可愛いとか綺麗とか言って欲しいの」
と明さんに駄々をこねたことがありました。
その時、明さんは、
「だって言葉って軽いじゃん」
と言ったので、私は、
「軽くないよ」と言い返したのでした。
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ホテルを出て二人でビーチに続く道路を歩いていると、目の前の夕日が次第に大きく見えてきました。
「ほら夕日が綺麗、とっても綺麗、見て」
私は一人ではしゃいでいました。
すると明さんが、
「君の方が綺麗だよ」
と言ってくれたのです。
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明さんは私とのやり取りを覚えていてくれて、ここぞとばかりに言ってくれたのだと思うのですが、私は咄嗟の出来事に驚いてとても気恥ずかしくなってしまって、
「明さんの言う言葉って軽く聞こえる」
と思わず言ってしまったのです。
好きな男の子から突然告白されて恥ずかしさのあまり、わざと関心がない素振りを見せてしまうという、中高生の頃の気持ちと同じように。
すると明さんは少し怒り気味に、
「綺麗って言って欲しいんでしょ?」
と私に言いました。
明さんは素直に言葉に出して言うタイプではないのに、私はそれを無下にしてしまったのです。
その後、私はさらに輪をかけて、
「タイミングが重要なんだよ」
と、また思ってもいない言葉を掛けてしまったので、
『あの時、明さんに〝ありがとう〟と素直に言えば良かったな』
と今でも心残りに思っています。
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その後、街の中を散策しながらローカル店で夕食を済ませ賑やかな繁華街を見学し、ホテルまでの道のりを歩いている時でした。
明さんが急に、
「そう言えば理子さんは旅行中はぐれないようにずっと手を繋いでいて欲しいと話していたよね」
と言うと、明さんは私の左腕を取って自分の右腕を絡めました。
「腕組みでいいよね?」
私と明さんは腕組みをして海沿いのビーチロードを歩きました。
その間何を話していたのか思い出せないほど私は嬉しい気持ちでいっぱいになっていました。
日本に居る時には決して出来ないことなのでとても幸せを感じた時間でした。