前回、陸奥記念館を取り上げましたが、引き揚げられた戦艦陸奥の遺構は全国各地に点在していますので、今回は引揚品を中心として関連遺構も紹介していきます。なお紹介するのはあくまで筆者が確認した物だけとなりますので、あしからず。

 

1.呉市・大和ミュージアム

 

大和ミュージアムに複数の遺構が展示されています。屋外展示ですので、入館料なしでいつでも見ることができます。

 

説明看板

 

主錨。ちなみにこの左隣に艦尾旗竿がありましたが撮り忘れました。

 

艦尾フェアリーダー(右舷用)

 

スクリュープロペラ

 

主舵

 

41センチ主砲身(4番砲塔左)

 

後方より。

 

説明書き。

 

引揚品ではありませんが、大和ミュージアム館内に展示の41センチ徹甲弾です。

 

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2.横須賀・ヴェルニー公園

 

41センチ主砲身(4番砲塔右)

 

真横より。

 

後方。徹甲弾も置かれています。

 

説明書き。

 

砲身は引揚げ時に収容されて昭和49年より東京の船の科学館に展示されていましたが、平成28年(2016)にこの地に移設されました。

 

砲弾は引揚げ品ではなく、海自基地にあった物が移設されました。

 

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3.東京都千代田区・遊就館

 

副砲の五十口径三年式十四糎砲

 

副砲は昭和48年に引き揚げられ、昭和50年に靖国神社に奉納されました。

 

後方より。小錨も展示されていますが、これも引揚品なのかな。

 

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4.江田島市・ふるさと交流館

 

江田島市観光協会が営業する施設で、観光案内、喫茶、物品販売、資料展示を行っています。展示室には戦艦陸奥の引揚品と思われる火薬缶の蓋や舷窓が置かれていました。写真撮影はOKでしたがSNSの投稿は不可なので、ここでの掲載は控えます。

 

ふるさと交流館資料展示室のオシャレな建物。

 

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5.周南市大津島・回天記念館

 

陸奥の艦材で鋳造された梵鐘です。

 

3番砲塔にあった薬莢の砲金約100gを素材として鋳造されました。

 

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6.江田島市・海上自衛隊第1術科学校

 

陸奥の引揚品ではありませんが、昭和10年(1935)の大改装時に取り外された4番砲塔が第1術科学校敷地内に置かれています。

旧海軍兵学校の教材用として利用されましたが、戦後は米軍によって爆破されたため、部品の一部は欠損・損壊しています。

現在一般公開はされていませんが、2024年5月に第一術科学校の特別な許可を得て日本戦跡協会様と外観および内部を見学しました。以下撮影した写真においても許可を頂いた上で掲載しています。

 

外観。

 

真横より。

 

内部。

 

 

以上、戦艦陸奥の遺構でした。