その4では3年前に見逃した十五糎臼砲の砲座を紹介します。

 

赤丸の所からスタートします。

 

左側の写真が十五糎臼砲です。(火ノ山公園の説明看板より抜粋)

 

本物の十五糎臼砲。(萩明倫学舎所蔵)

 

明治期の堡塁ではお馴染みの火砲です。前岳堡塁には1砲座に2門ずつ計4門が配備されていました。

 

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それでは貯水所の前から臼砲々座に向けて歩きます。

 

入口に到着。

 

こちらが臼砲の第1砲座ですが、見ての通り荒れています。

 

かろうじて石積みの弾室が確認できます。なお臼砲は曲射砲ですので、胸墻と横墻が高めに造られています。って言うか深く掘り込まれていると言った方が正解かな。

 

横墻部分の痕跡。

 

第1砲座と第2砲座の間に砲側庫⑤があります。

 

砲側庫が若干GLマイナスで作られています。スロープか階段のどちらだったかは堆積物が多くて確認しませんでした。

 

内部です。

 

加農砲の砲側庫と同型ですね。

 

第2砲座はあまりにも藪がひどすぎてスルーしました。

 

見下ろしても変わらないんだが(^^; 深く掘り込まれているのは分かりますね。

 

砲側庫⑥です。

 

砲側庫の天井の通気口を仰ぎ見たら明かりが見えたので…。

 

上からも見てみた。

 

砲側庫⑥の左側は堡塁の最左翼ですが、通路があるので行ってみます。

 

先の方で右にカーブしています。

 

カーブをして行き止まり。

 

中から見るとこんな感じです。

 

前方より。

 

この通路のような場所を左翼踏垜と推測しました。その2で右翼踏垜を紹介した時にも書きましたが、敵が迫った時に歩兵が銃を構えて迎え撃つ場所です。射垜とも言いますが正式名称は踏垜でよいのか分かりません。このような造りは他地域の堡塁でも見かけますね。

 

以上、十五糎臼砲々座でした。

その5では堡塁北部に設けられた側防穹窖をレポートします。