見取図です。
棲息掩蔽部から西側の階段を上がると、目の前に「1番砲座」です。
28㎝榴弾砲の砲床です。2門1組の砲座となります。
28㎝榴弾砲はコレです。もう何度も載せていますね(^^;
レンガ積みの胸墻に伝声管の穴が開いています。
砲座内からトンネル方向を見ています。
床面も総レンガ張り。ホントにオシャレです(・∀・)
砲座間は後方のトンネルで繋がっています。
そしてトンネルの下に「砲側庫(弾薬庫)」が2つ並んでいます。
「砲側庫(弾薬庫)」の入口は少し奥に設けられています。
アーチ部分を下から覗き込むとレンガ積み、、、って言うことは表面のコンクリート部分はモルタル張りってことなのかな。
内部です。前編で見た掩蔽部のように隣とは繋がっていないですね。
奥の壁上に横長の通気口が開いています。
通気口部分を見上げています。
通気口を外から見るとこんな感じ。2つ並んでいますね。
「2番砲座」です。
砲座の胸墻はいずれも、レンガ積みの上に積土して高さを出しています。
3番砲座に繋がるトンネル。
地下の砲側庫の構造は最初に見たものと同型です。
「3番砲座」です。
砲座左側に崩落?した土が流れ込んでいます(・。・;
3番砲座の左斜め前方にある「左翼観測所」です。
なんとか観測所と判別できるって感じですね(^^;
以上で遺構の紹介はおしまいですが、展望台からは紀淡海峡が一望できますので載せておきます。
手前は地ノ島ですが、その間の水道は加太瀬戸と呼ばれています。その向こうに見える島が砲台のある沖ノ島、さらに奥が淡路島です。ちなみに、加太瀬戸の幅は800mほど、淡路島までの紀淡海峡が4~5㎞となります。
以上、深山第一砲台でした。
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[参考文献]
「現代本邦築城史」第二部 第四巻 由良要塞築城史(陸軍築城部、国立国会図書館デジタルコレクション所蔵)
「日本築城史-近代の沿岸築城と要塞」(浄法寺朝美著、原書房)
「国土地理院地図(電子国土web)」を加工して使用