今日から大嶺炭田の遺構を紹介していきます。なお炭鉱の概略については前回の記事をご覧ください。

 

美祢市大嶺町の麦川地区に置かれている海軍マーク入りキーストンを紹介します。

 

美祢市街地から西に国道435号線→県道38号線を車で走ると、道沿い右手側にM字型のモニュメントが見えてきます。隣に駐在所と郵便局が並んでいますので分かりやすいかと思います。

 

正面から。中央に付いているのが海軍マーク入りキーストンです。

 

キーストン(キーストーン)とは、石やレンガでアーチ型に組み立てた場合のアーチの頂上部分にはめ込む石材のことです。要石とか楔石とも呼ばれています。周囲の建材が崩れないように締める役割を持ちますが、石の表面に文字やイラストを彫って装飾性を持たせたものも見かけますね。

 

こちらはシンプルなキーストン(彦島水雷衛所跡より)

 

海軍マーク入りキーストンは、サクラとイカリのマークが融合されたデザインとなっています。

 

モニュメントに付けられている説明看板です。

 

大嶺炭田には石炭を掘り出す坑道がいくつも設けられていましたが、このキーストンは桃ノ木坑の坑口に掲げられていました。こちらですね。

 

現地案内板より。

 

なお、レンガで作られたモニュメントは「M」の形をしていますが、これは美祢(Mine)、麦川(Mugikawa)、無煙炭(Muentan)の頭文字を表しているとのことです。

 

以上、海軍マーク入りキーストンでした。

 

場所はこちらをクリック →→→

 

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[参考資料]

「大嶺炭田回顧録むえんたん」(美祢市教育委員会 平成12年3月)

「みねぶんか第5号」(美祢市郷土文化研究会 昭和47年3月)

「みねぶんか第10号」(美祢市郷土文化研究会 昭和54年3月)

「大嶺炭田史」(山陽無煙鉱業所 昭和34年2月)

「続大嶺炭田史」(山口無煙炭協会 昭和46年12月)