聴音所の見取図です。

 

では2階に上がっていきます。

 

階段を上がったところにある「物置」です。

 

その横に「便所」があります。

壁に小便器の跡が見えますね。

 

大便器の陶器は残っています。

 

「便所」前の窓1つの部屋を「暗号室」としました。

 

「暗号室」の隣は「通信室」です。

 

出入口から外に出て振り返って見ています。

右が「便所」、左が「通信室」です。

 

そしてこの撮影場所は石垣で囲われた平坦地となっており、建物跡と思しきコンクリート基礎や水枡が残っています。

 

再び2階に戻って部屋を見ていきます。「聴音室」です。

残っている部屋の中では一番広い部屋となります。

 

窓際から振り返って見ています。

天井には通気口の丸い穴が3つ並んでいます。

 

「聴音室」の海側出入口の先には「指揮室」があります。

屋根も床もなく外壁だけしか残っていません(・。・;

 

『15定防備衛所工事規準(草案)』によると、「指揮室」の配置は海面通視の良好さが求められていますので、前面の海に向けて三方に窓を配したこの部屋を「指揮室」としました。

また、この「指揮室」の後方に「聴音室」「通信室」「暗号室」が近接して配置されていたと推測していますが、これらの部屋は「指揮室」と緊密に連絡を取り合う必要があったことが根拠となっています。

 

最後に、「聴音所」の右側面を遠くから眺めてみます。

なかなかな斜面ですね。ちなみにもっと海に下がると断崖絶壁です(゚Д゚;)

 

以上で「聴音所」は終了です。次は「発電機室」と「ポンプ室」を見ていきます。

 

==========================

[参考文献]

「佐伯防備隊戦時日誌」(Ref.C08030392800~C08030414000、アジア歴史資料センター)

「引渡目録 佐伯防備隊」(Ref.C08011403500、アジア歴史資料センター)

「15定防備衛所工事規準(草案)」(国立国会図書館デジタルコレクション)

「国土地理院地図(電子国土web)」を加工して使用