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こちらの写真は前回小田原早川で釣り方を教えてもらった際に、エダスが絡まったり拠れたりしてしまった鉤を修理しようとエダスを切り取ったものです。
 バケちんちん釣りでは極限のシンプルさを追求しているので0.6の幹糸に0.3~0.4のエダスを5センチ以上付けたバケばりを2本もしくは3本鉤にして、その下にはB.2B等のガンダマ、上には直径1.5cmほどのタラの木から作った浮力の大きい浮子を使います。水中では水流に同調するよう流すので、その仕掛けはどうしても絡まったり、エダスが拠れたりします。仕掛けを作りたての時にはもちろん糸もピンと張った状態ですが、釣行中には拠れた仕掛けを何回も取り替える必要にも迫られます。8月以降の大鮎を口で食わすという今までの常識では想像すらできなかった釣法を可能にするためには、常に最上の仕掛けで挑んでいかなければなりません。
 琵琶湖釣りで市販のパール5本鉤仕掛け等を使って小鮎釣りを楽しんでいた私などからすると、1本鉤が欠けようが少々エダスが捩れようが、ま いっか! で済んで、さらにその仕掛けも何回も何回もボロボロになるまで使っていることから考えると天地ほどの差があり、同じ鮎という魚を釣るといっても小鮎釣りの延長線にバケちんちん釣りがあるのではなく、全く別次元な釣りなのだと感じています。
 大鮎を口を使って食わせて釣る、という夢のような釣りには、肉を切らせて骨を断つ、というくらいの意識と十二分な鉤の用意も常に必要だということがひしひしと解ってきました。