こんにちは。
mizukiです
知的障害のあるケーくん(15歳)と、
姉のネー子、パパとの静かな日常
を書いています
ケーくんは、
中1の秋から不登校気味。
躁うつ症状に悩まされながらも
成長を見守っています。
ケーくんは基本的に優しくて
自分の食べているものとか、
あげたくなくても、
あげてしまう。
でもね、本当は嫌なんです。
それなのに、
その優しさを利用するパパは、
そう、嫌だよね
だからパパにはいつも
攻撃的に当たってしまうケーくん
それは、パパが優しいから
できることでもあるんだけど…
でも、この構図、
実は支援級でも
日常的にあったこと。
だから私は、
モヤモヤしてしまう。
パパは自分のお金で買ったから、
自分が食べるのは当然と思っている。
確かに間違ってはいない。
でも、
実際に何を買うか考えて、選んで、
購入したのはケーくん。
いつ食べよう、
どこで食べよう、
どんなふうに食べよう。
そんなことを思いながら、
お金を支払ってもらい、
サービスエリアで買った
大事な限定お菓子。
そこへ、何の気なしに
パパが言う。
「うまそう。一個ちょうだい?」
「……。いやだよ…」
「えー?一個くらいいいだろう?!」
「…ダメっ!!」
「ムカー」
ケーくんを意地悪な子みたいに
しないでほしい、
と私は思ってしまいます。
ケーくんは、考えてたじゃん。
「…」と悩んで、
それでもあげないという選択をした。
それなのに、
なぜ怒られるのだろう?
「ケーくん、ありがとうね。
ほらこれ、お礼だよ」
私は、自分が買ったチョコを
渡しました。
「え、ママにはあげてないよ?」
「パパの分のお礼だよ」
あげようと、葛藤してくれた。
悩んでくれた。
それだけで、嬉しかったから。
「え…?…ママにあげる!!
…ママは食べないの?
じゃあ…パパに!はい!」
「やっとくれた」
ケーくんの優しさを、
あてにしないでほしい。
歪ませないでほしい。
そうすれば、
攻撃的にならないのに。
でも、パパには分からない。
「悪気があるわけじゃない」
から。
その言葉、
中学の先生にも言われました。
知ってるよ。
悪意がないことは。
わかってるよ。
でもさ、
悪意がなかったとしても、
毎回、子どもを
傷つけてしまっているのを
知ってる…?
たまにならいいの。
こうやってフォローする
人がいれば、問題にならない。
でも、もし、
誰もケーくんを
フォローしなかったら?
「嫌だ」と言ったケーくんは、
「悪者」にされてしまう。
それが、
支援級で日常的に
起きていたこと。
大好きだった先生が
1年半ぶりに産休から戻ってきて、
ケーくんが
教室にいられるようになったのは、
そういう事を
理解してくれる人が
教室に1人、できたから。
それまで先生たちは、
ケーくんの気持ちを、
性格を、
理解しようとしなかったよね。
それどころか、
「指導」といって、
「お菓子を分けるのが当たり前!」
と強く言ったり、
「お菓子を分けないこと」を
できない子だ、
足りない子だ、
わがままな子だ、
として、
責めたんだよね。
立場のある人の言葉は、
ともすると
「プレッシャー」になる。
例えば、上司に
「これくらいやって当然でしょ?」
と言われたら
反論しづらい。
学校でも、先生の言葉は
それと同じ力があると思うの。
それは「パワハラ」に
近いものになってしまう思う。
「嫌だ」という、君が悪い。
分けられないのは、
君が知的障害だからでしょ?
そんなふうに、
様々な場面で言われ続けたら、
どう思う?
「そんなつもりはなかった」
「しつけ(指導)のつもりだった」
「悪気はなかった」
そう言って、
虐待だと通報された親たちに、
罪はないのか?
みんな、そう思わないよね?
だったら、
学校ならいいの?
教師ならいいの?
職場でだって、
お土産文化みたいに
「買ってくるのが当たり前」
という雰囲気だったとして、
買ってこなかったら、
「あの人、気が利かないよね」
とか言われたとして。
それって本末転倒。
本当に楽しかったお裾分けなら
いいと思うんだ。
そういうの、義務じゃないのに
押し付けることじゃないのに。
ケーくんは、
意地悪であげないんじゃなくて、
自分の気持ちを
正直に言っているのに、
悪者にされてしまう。
それって、
おかしくない…?
何度も伝えたのに、
「気づきませんでした」
「なぜか分からないんですよね」
挙句の果てに、
傷つきやすい君が悪い。
障害だからでしょ。
そうではなくて、
こういう子もいる
ということ、
指導者には
理解して欲しかった。
日常の一コマで
思い出し、
ちょっとイラッとしてしまった
出来事でした。
※パパは、
うっかりおもちゃを踏んで壊したり、
残しておいたおやつを
パクっと食べてしまう人だけど、
とっても優しい人です



