The Many Moods Of Ann Richards | 風景の音楽

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“のすたるジジイ”が30~50年代を中心にいいかげんなタワゴトを書いております。ノスタルジ万歳、好き勝手道を邁進します。


令和6年3月12日(火)
The Many Moods Of Ann Richards(★★★★★)
ノスタルジ度(★★★★★)
ジャンル:Jazz, Pop Vocal


Side 1 
1.By Myself 2:24
2.Be Easy, Be Tender 3:35
3.Where Did You Go? (Jordu)2:34
4.I'm Gonna Laugh 4:25
5.I Gotta Have You 2:18
6.Lazy Afternoon 4:12

Side 2
1.Something's Coming 2:48
2.Everytime 3:28
3.When The Sun Comes Out 3:17
4.Poor Little Extra Girl 3:04
5.Seasons Reasons 3:04
6.I'm Late 1:24

Ann Richards(vo), Bill Holman (arr, cond : A1 to A3, A5, B1, B3, B5, B6), Ralph Carmichael (arr, cond : A4, B2, B4), Tak Shindo (arr, cond : A6)

Recorded 1960
Releasedby Capitol Records – ST-1406(stereo)

昨日の日の入りは18時1分だった。
今朝の日の出は6時12分だ。
今朝はまた雨となった。
夕方まで降り続くようで、今日は外出が出来ぬ。

アン・リチャーズの60年録音。
キャピトルのオリジナル盤である。
アンを大写しにした陰った表情がいいねえ。
ライトを浴びた遠景だけだったら安っぽくなっちまう。

アン・リチャーズはケントン・ガールズの一人と言うには
ほんの少ししか在団していなかった。
ケントンは女たらしなのですぐに手を付けて結婚しちまった。
だが、このアルバムを作って1年後には離婚するんだからお手上げである。

このアルバムはリチャーズが25歳の録音である。
歌伴はビル・ホルマンの編曲である。
これが実にロマンチックでセンチメンタルな歌伴。
リチャーズの溌剌とした歌い方がとても威力的だ。

ケントン・ガールズの中では一番“美人のお嬢さん”という感じがする。
他のガールズは皆が“大姐御”なので
ケントンは手を出しそびれたんだろう。
リチャーズの藻力は、この“お嬢さん”風の歌唱だ。

アニタ・オディもジューン・クリスティもクリス・コナーも
歌唱力は最強であるがお顔はイマイチ。
しかもクリスティなんかはJazz界きっての大酒豪ときてるから
ケントンはリチャーズお嬢さんにぞっこんだったのでしょうね。

61年にリチャーズはケントンに無断でアトコと契約し、
ニュー・アルバムのついでにヌード写真をプレイボーイ誌に載せたりして
好き勝手放題をしたので追い出されちまった。
ま、ケントンが飽きられたんでしょうね(とアタシはおもう)。