こんにちは、ねこふくろうです。

 

最近SFものがまた盛り上がってますよね。ガンダムUCがテレビシリーズとして放映されたり、マクロスの新作が始まったり、スターウォーズの新シリーズの盛り上がりも記憶に新しいところです。

 

そんなSF界隈の盛り上がりの片隅で、主人公の孤独ぶりでは映画「オデッセイ」を越えたと噂されるマンガが現れたことをご存知でしょうか。
くらげバンチ」にて好評連載中で、1巻が刊行されたばかりの「宇宙戦艦ティラミス」です。今回はこちらの作品を紹介しましょう。

 

 

「宇宙戦艦ティラミス」はその名から想像できる通り、宇宙を舞台にした近未来SF作品です。
地球連邦の最新汎用人型兵器「デュランダル」を操る、眉目秀麗かつ成績優秀なエースパイロット、スバル・イチノセを中心に物語は描かれていきます。

 

第一話の冒頭、これから戦場へ赴くスバルの緊迫したシーンから始まります。

 


[引用]孤高のエース、スバル・イチノセ。これから始まる激しい戦闘を予感させます。

 

120秒後に戦闘が始まると知り、想いにふけるスバル。生死をかけた戦いに臨む彼が出撃直前に選んだ選択は、用意しておいた揚げたての串カツを食べることでした。

 


[引用]かつてロボットのコックピット内で、こんなにも真剣な眼差しで串カツと向かい合った主人公がいたであろうか

 

そう、このマンガ。美麗なタッチと近未来SFという世界観をフックに、主人公スバルがロボットのコックピット内で起こす珍事件を描く、シチュエーションコメディ作品なのです!

 

彼は自らティラミスに配属を希望したものの、いまいち現場に馴染めないという悩みを抱えていました。逃げ場のない宇宙戦艦内でぼっちとか、Yahoo!知恵袋でいつ相談を投稿してもおかしくない状況です。

 

しかしながら彼には心落ち着ける、彼だけの小さな聖域が残されていました。それがスバル専用機である「デュランダル」のコックピットというわけです。

 


[引用]デュランダルのコックピット内なら、ソースの二度漬けも自由だぞ!

 

意気揚々と串カツを食べようとするスバルですが、この後思いがけぬ事件が起きます。

デュランダル出撃まであと120秒!スバルは無事に串カツを食べることが出来るのか!? 気になる続きは本編で確認してくださいね。

 

表紙でお気づきになられた方もいるかと思いますが、この作品、原作と作画が別の人でして、「情熱大陸への執拗な情熱」でネット界を騒然とさせた宮川サトシさんが原作を担当しているんですね。大陸から離陸したと思ったら、宇宙空間に飛び出しちゃってたとか出来過ぎじゃないですか。

 

そんな宮川さんの独特な視点で、今までなかった、けれど言われてみればありそうな、コックピットという閉鎖空間ならではの事件が描かれていきます。

 


[引用]第2話では戦闘中にTシャツを後ろ前反対に着ていた事に気づいてしまうスバル。敵を退けながら、Tシャツを正しく着直すことができるのか注目だ。

 

それにしても設定が光る作品だなと。
男ならば誰でも一国一城の主でありたいと思うもの。思い出してみてください。自分の部屋が与えられた、子どものころの気持ちを。初めて一人暮らしをした、あの時のことを。「自分だけの部屋」にはいつだって、僕たちを支配するたったひとつの衝動が付き添っていたはず……。

 

そう、それは背徳感!

 

果てなく続く宇宙空間はとても開放的で、暗黒かつ無限という野外シチュエーションはそれはそれで人を背徳感ある行為へと誘ってくれそうです。が、そこであえてのコックピットという個室シチュエーションをぶつけてくることが面白いんです。

 

「無限の可能性は、手の届かない何百光年先の宇宙を目指さなくとも、自分ひとり分が精一杯の小さな個室の中にあるんだよ」そう教えてくれているかのようじゃないですか。
これはマクロとミクロは繋がっているという真理であり、22年ぶりにトイレ用擬音装置「音姫」がリニューアルされたという事実からも明らかなのです。

 


[引用]近未来、ロボットのコックピットに音姫はあるのでしょうか。

 

というわけで、個室ならではの背徳感がもたらす、様々な出来事を本編でお楽しみいただければと思います。

 

刊行されたばかりの1巻では、艦長に内緒でコクピットで犬を飼おうと試みたり、操縦桿にご飯を盛って食べたりするなど、回を増すごとにいろんな意味で近未来感を強めて行く宇宙戦艦ティラミス。


2016年、トイレで読みたいマンガ大賞に推薦させていただきます!

 

くらげバンチ「宇宙戦艦ティラミス」