丁寧に生きよう | 満願寺窯 北川八郎

満願寺窯 北川八郎

九州、熊本は阿蘇山の麓、小国町、満願寺窯からお送りするブログです。
北川八郎の日々の想いや情報を発信してまいります。

時の流れは変化する。

小学生の頃までは、時は私が歩く速度でついてきた。

中学・高校に入ると 時は私が自転車に乗る速度に合わせて一緒に流れていく感じであった。

20代に入ると 時はバイクの速度で私を追い越し、40代には私の乗る車のスピードに合わせて 私を追いたててくるようになった。

50代・60代は新幹線のスピードから だんだんジェット機のスピードになってきているようだ。
1日 10日過ぎる事の早いこと。

正月を迎えた・・・と思っていたら もうまた次の正月がやってきて 1月もたちまち過ぎてゆく。

昨年も大事な友を失い、兄を失い すでに一周忌を迎える・・・と落ち込み 外に出て夕空を眺めると 渡り鳥の群れが飛んで、桃色の空を彩っていた。

沈んだ気持ちで空を仰いでいる私を見て、工房のクヌギにいつの間にか止まっていたカラスが騒ぎ始め そのうちの一匹が「ワッハハハ~ ワッハハハ~」と笑い声を立てた。

カラスのカァ~カァ~は聞いたことはあるけれど、人間そっくりに「ワッハハハ~」と笑うなんてと思い「コラ!笑うな」と叱った。

ところがまた「ワッハハハ~」と笑い声を何度もたてて 飛び去って行った。

私もそうだ 笑ってみようと思い 遠い空に向かって「ワッハハハ~」と笑ってみた。

すると一気に気分が晴れてきた。
私はカラスに身を変えた聖霊に教えられたようだ。

そうだ そうだ!

辛いことも 悲しいことも 寂しいことも そして嫌な時も嬉しい時も ワッハハハ~と大声で笑おう。

いいことも悪いことも、みんなやってこい。ワッハハハ~だと教えられた。

そして面倒くさがらずに この人生、残りは「丁寧に生きよう」と胸の奥からつーんと込み上げてきた。

もう少し 丁寧に生きよう。

荒々しく生きた人は 激しい死に方をする。

丁寧に生きたら キチンと死ねると心がつぶやく。

(月刊致知2006年2月号「三農七陶」より)



※ 明日(9日)ポットキャスト第366回「右脳と左脳」が配信されます。同時に映像版としてYouTubeでご覧いただけます。https://bit.ly/2VaZTVj

※熊本小国楽心会 1月 14日(日)14時より ZOOMでもご参加いただけます

https://forms.glejvyYKcF4MV4HwgHy6

※熊本小国断食会 4月 12日〜 14日

詳細: https://manganjigama.jp/