容疑者Xの献身 | manganese

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最近はめっきり本を買っていなくって、以前読んだ本の中からストーリーを忘れている(つまりあまり面白くなかったということか)ものをピックアップして読んでいました。

完全にただの暇つぶしにしかなっていなかった最近の読書生活。

そんな中、父が買ってきてくれたので読んでみてかなり良かったのがこれ。
東野 圭吾
容疑者Xの献身

直木賞受賞作、です。ジャンルは・・・科学ミステリー???

ハードカバーを持ち歩くのがイヤだったので、家で寝る前にしか読んでないにも関わらず、2日で読破しちゃった。久々の大物だ。

ストーリー、というか主題となる犯罪自体はかなり地味。

前回レビューを書いた模倣犯 のグロさとは全く対極にある、言い方は悪いけどそこらへんにありふれていそうな殺人事件。

特徴的なのは、最初に犯人やその犯行内容が全て明らかになっているというところかな。

いやでも犯人側の視点に立って読んでしまう。

<あらすじ>

天才数学者でありながらさえない高校教師に甘んじる石神は愛した女を守るため完全犯罪を目論む。

湯川は果たして真実に迫れるか


う~ん、荒すぎるあらすじ。


愛した女を守る為ってところはどうでもいいんです。

石神(主人公)の、天才的論理展開が素晴らしい。

先の先の先の先まで読んだ思考をする。


そもそも、ああいうコムズカシイ事をさくっと考えられる人ってすごい尊敬するんだよね。

あたしは考えるという事自体は嫌いじゃないんだけど、めんどくさくなるとすぐ考えないようにする、テキトーな人間なので


石神って性格的にはキモイ部類に入るんだけど、インテリなところとその見事な思考展開にちょっと惹かれてしまった。

しかし、これ、後半の半分以上読んだ頃に一度

「え・・・何これ?ここまで引きつけておいてこのオチなわけ?」

と思わせる展開に突入するんだけど、最後の1割を読んで、かなりビックリさせられました。


さすがです。