おどり子人形 読切 あすなひろし『なかよし』1964年(昭和39年)8月号掲載 19歳の冬、『少女クラブ』1961年正月増刊号に「まぼろしの騎手」の掲載が決まり、『少女ブック』編集部に持ち込んだ「南にかかやく星」も採用され、2誌で同時デビューした。『少女クラブ』では新人作家の舞台である増刊号や別冊付録で読み切り作品を矢継ぎばやに依頼され、ほどなく本誌での連載をまかされるようになるが、この時期はあすなひろしにとってまだ習作期であり、技術面では自身でも“稚拙だった” と後年語っている。 その後約2年間休筆し、さまざまな職業を転々としたという。しかしこの間も漫画家として修養を重ねていたのは間違いなく、1964年春「りぼん」増刊号にて華麗に画風を一変させた「みどりの花」を発表し、再デビューを飾ることとなった。ポエミックな物語に洗練された画風が結びつき、あすなひろしの作風はここから確立される。あすなひろしOfficial Site

 

本作は再デビューを果たした1964年『りぼん』お正月大増刊号掲載「みどりの花」と同年夏の発表作で、この作品もまたポエミックな物語に洗練された画風が特徴である。扉絵と9頁は”職人気質”と言われるあすなひろしならではの緻密な描画である。

右の画像はオリジナルの表紙絵でタイトルは「ながれ星.ひとつ」となってる。『なかよし』掲載時に何らかの事情によりタイトルが変更されている。また字体の違いのほか、オリジナルは網がけ、『なかよし』掲載時はベタ塗りという違いもある。あすなひろしOfficial Site

 

あすなひろし 1941年、東京都に生まれる。本籍は宮崎県西臼杵郡。高校卒業後、東宝映画宣伝部、商業デザインの会社を経て、61年、『少女クラブ』冬の号に「まぼろしの騎士」を発表しデビュー。少女誌のみならず少年誌、青年誌に作品を発表する。「とうちゃんのかわいいおヨメさん」「走れ!ボロ」で73年、第18回小学館漫画賞を受賞。そのほかに「山ゆかば!」「青い空を、白い雲がかけていった」「哀しい人々」など多数。2001年没(享年60歳)。現代漫画博物館・あすなひろしOfficial Site

 

 

後日再編集を行い、減頁します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

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