🤣私の出会った「漫画家追悼抄」記 50幕🥲

★望月あきら (モチズキ アキラ)   その2

  静岡県吉原市生まれ。1937年4月23日~2022年12月

享年85歳

  ・代表作…『サインはV』『ゆうひが丘の総理大臣』『ズームアップ』『カリュウド』など多数 

 ・『漫画新聞』・1981年8月 20号「漫画家訪問記」の筆者との対談より再編集

★人間のハートを追求した漫画を描きたい★

 木村・ご両親は漫画の道に進むのを理解されたのですか。

 望月・親父はちょっと反対しましたが、母は賛成でしたね。でもその後に親父が亡くなってしまい、周囲には反対する人がいませんでしたので進むことが出来たのです。

 木村・ストーリー漫画を描くときに大切にしているところは……

 望月・いかに読者を感動させるかですね。また僕はどんなものを描くのにも,一環してちょっとキザかもしれないけれど"人間のハートを描く"ようにしているのですよ。"人間としての人間らしさをいかに訴えるか"ということですね。……そこだけはいつも肝に銘じて描いているのです。

 木村・でも何本も連載していると似てしまうのでは……

 望月・僕はある程度雰囲気は似てもかまわないと思っているんですよ。読者は"望月あきら"の漫画を見ているのだし、"望月あきらは何を描いても、こうゆう作風なんだ、だから望月あきららしい"とね。つまり歌手と同じように、望月あきら節があってもいいのではないかと思っているのですよ。つまり私のどんな作品を読み終わったあとに、"望月あきらの作品を読んだのだ"と思ってもらいたいのです。どんな良い作品を描いていても、"この作品は誰だろう"と言われるよりいいと思います。

 木村・ストーリーを考える手順は……

 望月・まず、流れを頭の中で考えて、それを箇条書きにしてメモしていき、だんだんストーリーらしく書き、それを編集者に見せてOKになったら、原稿用紙にコマ割りします。そこまで出来れば半分終わりですね。つまりそれが一番面倒なのですよ。そのあとに鉛筆で絵を入れていくと、絵が描けるという楽しみがありますから、スムーズに進行していくのです。(つづく)

 

 

 

 

(2023年12月27日のFB投稿より)