取壊し予定の店舗２軒を片付けています。
１軒は、1階だけを洋菓子店に貸して、
２階を30年以上、倉庫代わりにしていました。
もう何年も、ほとんど誰もそこの２階には
入ったことがありません。
「開かずの間」です。
数年前に洋菓子店が閉店してからは
１階もなかば倉庫のようになっていました。
他人の預かり物も１点ありましたが、
あとは全部、大家の持ち物です。
３０年間溜め込んだ荷物を
素人が数日で片付けようという
ファミリーとしては、すごいミッションです。
毎日は通えないので、
まず手伝ってくれる家族の都合や
お天気、市で決まっているゴミ出しの日、
工務店をはじめ、電気や水道、
リサイクルショップなど、
工事業者さんとの立ち合いの日取りをもとに
予定を組んで、単発で何度か作業に入りました。
４か所ある押し入れの中には、ふとんがギッシリ、
床の上には（家具の上もですが）段ボール箱と
ゴミ袋に入った衣類が足の踏み場もないほど、
ござやすだれの季節用品もひとやま、
あと、お中元、法事の引き出物、
百貨店や金融機関の粗品のたぐいが
何か所も、本当に山のように積まれていました。
それをどんどん母屋へ移して、分ける、捨てる・・・
ほとんどゴミのようになってしまっているものも
たくさんあって、そのゴミとも荷物とも
わからないものをひたすら運び出して、
ふたを開け、中を確かめていく。
そして、たまにその山の中から
「おおっ‼」と思うものが出てきます。
幼い頃の写真、小学生の時に描いた絵、
おばあさんが使っていた
博物館にあるような昔の小物や古道具‥
まさに、家族としては、「掘り出し物」
話題と思い出の宝庫です。
開かずの間は、お宝だらけ！
でもね、他人から見て
価値のあるような掘り出し物なんて
ふつうは、出てきませんよ
実家整理の一番の成果は、
手伝ってくれた息子（趣味の物を集めてます）が
自分の部屋を片付け始めた事。
あの２階を見て、かなり衝撃を受けたようです。
「ずっと取っておくと、こんなになっちゃうんだ‼」
と、おののいていました。
次にうれしかったことは、彼に
「おかあさんの手際の良さは、すごい」
と感心されたこと。
力仕事は夫と息子に任せて、
上からどんどん降ろしてもらいましたが、
それを私がてきぱき分けて、
目的別に運び出せるようにしていくのを見て、
高評価してくれました。
珍しいこともあるものです。
写真は、３３年物（？）の蜂蜜漬け高麗人参
今回見つけた物の中で、一番ビミョーな掘り出し物
2枚目写真のラベル右下に、
「製造年月日 ６０．１０．０１」と印刷されています。
あなたなら、飲んでみますか？
