ネットでは、よく「社会保険労務士って食えない」という記事を目にします。

しかし、社労士会の名簿をみると、廃業している人っているにはいるけど、年間で全会員のうち3%もいないんじゃないかな。そんなに廃業率が高いとも言えない気はしますけどね。だから食えないの?というと、必ずしもそんなことはないよというのが答えですね。

まあ、だからといって何もしなくても仕事が来るわけではなくて、皆さん、いろんなコネを使って仕事を取ってきてるわけですよね。

社労士についてご存知のかたもそうでないかたもいらっしゃるかとは思いますが、社労士の仕事は大きく、

・労働保険や社会保険に関する書類の作成や提出代行・・・独占業務

・労働相談や年金相談・・・独占業務でない

に分けられます。

実際には独占業務をやられている方が大半だとは思います。

私の場合はその逆で、独占業務としては助成金申請代行を行っていますが、ほとんどは公的機関での労働相談業務です。最近は、就業規則をチェックしてほしいとの依頼が多くなってきました。そう考えると、やはり私が想像している以上に、労働問題に関心をもってくださっている会社様が多いとうことなんだろうと思います。

そのようなわけで、このようなニーズにこたえていくということがとても大切だということを改めて感じました。

独占業務である書類の作成については、社労士に頼まなくても会社さんでできます(と書くと社労士を敵に回してしまいそうですが(笑))。最近はクラウドサービスでいろんな機能がついてきましたので、そのサービスで書類作成を済ませてしまうのであれば、社労士に依頼しないケースも増えてくるかも知れません。

ですが、クラウドシステムであっても、おそらく完璧な製品というのは存在しないと思います。バグもあるでしょうし、何よりもユーザの求めている機能が搭載されていない。よくあることです。機能搭載を要望してもなかなかやってくれない。これもあるあるです。理由は、いろいろあるでしょうけど、いちばんは開発費用の問題ですかね。あとは、設計の問題で、プログラム修正量が極端に多くなり、バグが発生しやすくなるとか。

そういった機能を、何らかの形で実現できるようなものを作りたい。というのが私の考えです。これがExcelのVBAやOracleなどのデータベースソフトを使ってでもいいんです。

それとせっかくなので、クラウドシステムについても。昨年ですが、あるベンダのクラウドシステム(社労士システム)がランサムウェアに感染してしまい、大きな騒ぎとなりました。クラウドシステムですから、データはすべて外部のサーバに保存されいるわけです。このデータが犯罪者によって暗号化されてしまい、まったくアクセスできなくなってしまいました。アクセスできるようにするためには、身代金を用意しろと。

そのようなわけで、クラウドだから絶対安心というわけではありません。なので、なくなってしまっては絶対困るというデータは必ずバックアップしておきましょう。クラウドでしたら、ダウンロード機能もあるでしょうから、定期的にデータをダウンロードして障害に備えておきましょう。もし、ダウンロード機能が無いというのなら、私はそのシステムは導入しません。

私はアンチクラウドシステム派ではありませんが、クラウド導入は比較的安価だしメリットも多いんだけど、デメリットの部分にも向き合ってどう対策するか?先ほど申し上げた、セキュリティとか機能の不足分の対応ですね。ここは、この分野のIT専門家にアドバイスをもらえると良いかと思います。