草食男子が日本を正す | 営業の魔法 中村信仁と永業塾の仲間たち

草食男子が日本を正す

いい車に乗りたいと若い頃考えましたが、それは「いい車に乗りたい」のではなく、いい車に乗っている自分を誰かに評価されたかっただけなのだ。

いい車に乗っている人を羨ましいと思った。いい家に住む人を羨ましいと思った。いい時計や、いい鞄、いいスーツを着ている人を羨んだ。だから自分もそうすれば人から羨ましがられると思った。とてもくだらない見栄を張っていたのだ。

これは完全にアメリカ型資本経済の洗脳に他ならない。つまり物欲の権化と化していた。モノでしか価値観の優劣をつけられない。

そんな中、最近は「草食男子」なるモノが現れ、一切物欲を持たないことが特徴だという。車もいらない、家もいらない、豪勢な暮らしなんて興味ない……等々。

まさに、かつての日本人本来の価値観に戻りつつあるのではと思う。精神性の高さこそ価値観の優劣なのだという日本思想。そう考えると「草食男子」を嘆くどころか、喝采を送りたい気分の夜である。



中村信仁