卒業時のある先生のことば
中学を卒業する時のこと……
卒業生全員に1枚のプリントが配られました。それはすべての先生たちから卒業生へ向けたメッセージを集めたプリントでした。
その中に、下級生の学年を受け持つ先生からのメッセージに「人の価値は過去に何をしてきたかではない。今現在、何に向かって歩いているかだ」とありました。
何十人もの先生たちから……、そして何十個というメッセージの数。しかし、この一文だけが、妙に自分の心に響きました。
その後高校生になり、このメッセージの意味を「大人になり、例え成功したとしても、そこに奢ることなく、新たな目標を掲げ常に挑戦すること」くらいに考えていました。
そして社会人になりこの言葉の真の重さに助けられるのです。
「過去に何をしてきたかではない」ということばの意味は、過去にどれほど成功しようとも……という戒(いまし)めではなく、「何度失敗しても」という励ましのことばであったことに。
何度となく挫折し、何度となくしくじり、何度となく打ちひしがれるたびに、自分を救ってくれたのが、この言葉。
「人の価値は過去に何をしてきたかではない。今現在、何に向かって歩いているかだ」
中村信仁