優しい時間
昔、倉本聰 氏のドラマに「優しい時間」というのがあった。タイトルに惹かれ興味を持ったのだが、放映時間が合わず結局見れずじまいだった。
先日、私が主宰する永業塾に通う東京の女性のお母さんが事故にあったと連絡がきた。はねられた、という。
よく聞くと、歩道を歩いていたところに猛スピードの自転車が突っ込んできたのだ。そのお母さんは顔面骨折で入院…。ひどい話だ。ただ、自動車ではなくてよかった。しかし自転車とは…。
いつからか、時間(とき)は速さを変えた。
私が小さかった頃、時間(とき)は人の歩く速さで流れていた。
一時間は一時間の長さを持っていた。
人間が便利の頂点に立った今、時間(とき)は猛スピードで流れ出した。一時間で札幌から東京まで行けるようになった。それと同時に身の回りの速度も増している。
優しい時間は消え失せた。
再び私たちが優しい時間を取り戻すことができることをただ願うのみだ。
中村信仁