出会ってから13年。
6・3・3で12年
という言葉がありますが
それより長い…
家族ではない一人の子の
保育園、小学生、中学生、高校生
その成長を見届けられるって
こんな幸せな仕事はないと思います。
発表会の出番待ちの
椅子に座っている姿を見て
ものすごく寂しさが湧いて来ました。
「ああ、これで
本当に最後なんだなあ…。」
と。
姉の
ちゃんは

本当に音楽、ピアノが大好きで
発表会にはその時好きな曲を
メドレーにして弾いたり
合唱の伴奏をしたり
中学生くらいから
本当に色んな曲を弾いて
スケッチブックにレパートリーが
3、4冊溜まっていたのでは…。
沢山沢山聴かせて貰いました。
あるイベントで
バイオリンの伴奏をするという機会が
巡って来ました。
なかなかそんな話が
湧いてくることはないので
あの時は本当にピアノが
好きな
ちゃんにだから

神様からの贈り物だと思えました。
短期間で曲数も多くて
本当に大変だったけど
立派にやり切って今となっては
良い経験、良い思い出になりましたね。
ステージの魔物に苦しんで
なかなか発表会で本領を発揮できず
「納得できていません。」
と言いに来てくれたこともあったね。
初見力もついているし
なんでも弾いていけると思います。
本当の意味で自力した巣立ちです

弟の
君は

これまた本当に思い出深いです。
習い始めの頃
あまりに強く鍵盤を叩くので
少し悩みました…
よくよく考えてみたら
ピアノという楽器が初めてで
弾き方を知らないから
そうなっただけだと
気づかせてもらい
それからの指導者としての私に
ヒントをくれました。
どうしたら練習できるようになるかな
どうしたら力がつけてあげらるかな
といつも考えていました。
バイエルに転換してから
変わって行ったように思います。
随分昔、知り合いの先生が
『最後は続けた者が勝つ』
と仰ったことがありました。
それは人と比べた勝敗という
意味ではなくて
早期に見切りをつけて
辞めてしまっていたら見えない世界
その子なりのペースで続けて
年齢を重ねたからこそ
今の音が聴ける…
数年前に巣立って行った
二十歳まで通ってくれた子にも
同じ気持ちを持ちました。
本当によく続けてくれました。
姉弟一緒に来て
片方がレッスン中は
勉強して過ごしていました。
やることがないと
よくなんか描いていたんですよね。
それがとても面白いなあと思って
保管してありました。
出席カードの裏表に
自作の物語やイラスト
クイズなどなど
とっても発想が豊かだなあと。
将来小説家になるんじゃないかと
密かに思っていました

発表会が終わった後
最後のレッスンに来てくれました。
どのように過ごすかは
子供達の意向を聞きます。
お年頃でお母さんに
来てもらうのはいいという子とは
二人で時間を過ごします。
この姉弟は
『来てもらいたい』派でした。
少しお母さんもピアノが弾けたはず?なので
みんなでアンサンブルを
することにしました。
グランド、アップライト
エレクトーン①、エレクトーン②
皆んなが練習なしの
初見だったので
グダグダではありましたが
何回か合わせるうち雰囲気がつかめて
みんなでグダグダ具合に笑い合って
楽しい時間が持てました。
教室の卒業ソングの
こぎつねの旅立ちは
姉弟版と、私とと、
それぞれ弾いて締めくくりました。
大事なことは直接伝える


人として学ばせてもらうことが
沢山ありました。
口を挟まず
成長を長い目で見て下さり
本当に長く通って下さって
ありがとうございました

ご家族皆さんの
ご健康とご多幸をずっと祈っています
