発表会。
選曲も難しいですが
一番いい状態を
本番に合わせる『ヨミ』は
本当に難しいです。
勉強、部活、塾
忙しいのがよく分かる中高生達
大丈夫かな、大丈夫かな、、
内心心配しながらも
なんだかんだ
帳尻合わせて
やってきました。
これまでの経験から本番の
なんとも言えぬ緊張感
その怖さも自覚しているなあと
とても成長を感じました。
年長者の高校生は
前回本来の実力を発揮しきれず
終わってすぐ
「納得できてないです!」
と私に言いに来たのですが
今回、多分一番に暗譜も出来ていました。
本番の数週間前
*初めての発表会で
どれくらい練習したらいいか
分からないだろうなあと思われる子
*弾く回数が明らかに足りていない子
*本人またはご家族の日常が忙しく
練習時間を確保するのが
現実的に難しいと伝わってくる子 等
理由は様々ですが
数人に練習回数をカウントする
カードを渡しました。
「これだけ弾いたら自信がつくよ〜」
「騙されたと思ってやってみて!」
「これだけ絶対やってからレッスンに来て!」
ゆる〜く
諭すように
厳しめに
その子その子の性格や
置かれている状況に合わせて
言葉も選びながら…
結果、最初の一週間で
皆とても成果がありました。
あんなに心配していたのに
ちゃんと舞台で弾くことが出来ました。
数年前、全員にそういう表を配布して
やっていた時期もあるのですが
レッスンで聴いていて
表にシールを貼る、埋める為に弾く。
練習というより作業になるのは
あまり意味がないなあ…
私の提示の仕方も良くなかったのでは
と思って辞めました。
今、表はなくしても
皆弾けるようになっています。
多分私は普段かなり緩めだと思うのですが
カウントダウンが始まって
本当にこのままではいけない…
と本気で伝えた子がいます。
弾けないから涙が出る…
慰めている場合でもない。
ティッシュボックスと
ゴミ箱を側に置いて
「はい、やるよ!」
と弾けない箇所を何度も一緒に
練習しました。
そして、その日カードを渡しました。
大人の本気と子供の本気
次の週、やった分だけ
弾けるようになって元気にきました。
「頑張ったやん!
弾けるようになったやん!
先週、先生言ってあげて良かったやろ?
言われなかったら
これだけやらなかったやろ?」
「うん!」
あの日、ピアノ教室に通って
初めて泣いて帰ったそうです。
「先生に怒られた…」と。
オイオイ、怒ったつもり全然ないし😅
本気で伝えただけ。
発表会が終わった日。
そのお母さんから
一番にお礼のメッセージがきました。
泣けるくらい嬉しかったです。
発表会後のレッスンに来た際
ドアを開けながら
「なんにもいわんといて!
いいで何にもいわんといて!!」
と褒められたくない様子で
とても元気に入ってきました。
照れ屋さんだ…。
若い頃はこれが出来なかった。
時には嫌われても
その子を思って
本気で伝えることも必要だと
そして
本気は伝わることも
少しだけ学びました。
でも、まだまだ苦手です…
やりがいのある仕事です。
今日も一人一人に寄り添って
