前回の
この仕事をしていて
つらいと思うことはない
という回答のつづき。

つらいと思うことはないけれども
なんとなく通っている子
やりたくてやっている訳ではない子に
強制せず
自分の意志で
練習するように導くのが
とても難しい。
家での練習が不可欠な
お稽古事だけれど
忙しさやご家庭、人それぞれに
力点も違うので
時間が取れていない子も多く
それでも
「通っていたら弾けるようになる。」
と思われがちで
なんとか形にしなくてはいけないという
重責はいつも感じている。
また大人しい子の心を開くのは
とても難しく
そのままを受け止めるよう
心がけている。

高校生の子と話す為に
メモしたものです。



発表会で演奏する
というような
差し迫った目標がある場合
やはりなんとかしなくてはなりません。

一人一人の性格を読んで
策を考えます。

お盆休み前のレッスンで
一週間空いてしまうその時間が
その子にはとても貴重で
性格的にも大人しい子なので
ギリギリに焦らずに
本番に余裕を持たせてあげたいと。

「ここからここまで
この休み中
毎日5回練習してみて。
5回弾くのに何分かかったか
計って書いてきて。
多分最初はうまく弾けなくて
すごく時間かかるかもしれないけど
やってるうちに弾けるようになって
段々時間が短くなっていくと思うから。」
と付箋に日にちを書いて貼り付けました。

そのご両親は
ピアノの経験がなく
家での練習は
自力でやっていることを
知っていました。

大人しい子なので
どうしてもやらなくちゃとか
出来なかったと悩んでしまうといけないと
「お盆だから家族で
お出かけするかもしれないし
どうしても出来ない日があったら
それはそれでいいから
出来なかったって
印つけてくれればいいからね。」
と助け舟を出しておきました。

「やるの忘れた〜」
や5回が3回、1回も視野のうちでした。

休み明けのレッスン。



ちゃんと実行してきたのです。

これを見ただけでウルウル。

そして演奏を聴いて更にウルウル。

いつも辿々しく

自信なさげに弾いているのが

手の運びもスムーズで

ちゃんと楽譜を見ながら

自分で弾けるようになっていました。


「先生が言ったことを

ちゃんと理解して覚えていて

本当にやってきた

その気持ちが本当に嬉しい!

すごい!

先生ウルウルしてしまった〜。

本当に頑張ったね〜!」


沢山褒めました。

何がこの子を動かしたのかなあ。

私にとっても成長が見れて

とてもおおきな収穫でした。




発表会の曲以外にも

やらなければいけない曲を抱えていた

中学生の子。

そちらに集中していて

お盆前のレッスンでは

発表会の曲を忘れてしまって

弾けなくなっていましたガーン

内心は焦っている私。


こちらの場合は

「自分で分かってると思うから。」

と肩をぽんぽんしてその日は別れました。


追い込みが効くタイプなので

まだ日にちはあると

テヘッていう感じで来るかなあと

少し予想していましたが

良い意味で予想を覆し

しっかり弾けるように

練習してきていました。


「おーやる時にはやるな拍手

頑張ったね!!」


「へへーん口笛




「これからスイッチ入れるで!」

と現れた子も

本当に憎めない可愛い子で

きっとスイッチを入れてくれると

信じています照れ


見極めを誤らないように

しっかり一人一人をよく観察して

サポートしたいです。

すぐ信じちゃうので…爆笑



みんなそれぞれに頑張っていますハート


明日も良い日になりますようにクローバー