この一週間は
とても濃い時間を過ごしました。
レッスン内である男の子の
1ページの小曲を聴いて
とても驚きました。
スラーやスタッカート
アーティキュレーションが
沢山含まれた曲を
なんとも忠実に守って
それだけではなく
力の抜けた本当に美しい音で
弾いてくれたのです。
とっても素敵な演奏でした。
年中さんの時から
一緒に過ごしてきましたが
よーくよーく楽譜を見ながら弾いていて
記号なども守らなくてはならないもの
というくらいの感覚になっているのか
スラーを逃すと
「あっ、違った。」
と呟いて正しく自分で直しています。
レッスン内である女の子の
演奏を聴いていて
良い音でとても歌心ある
素敵な演奏にジンとし
どちらが正解なんだろう…
と考えていました。
前者の男の子が視覚からと
するならば
この子は聴覚からで。
レッスンを始めた際には
すでに遊び弾きの経験があり
またご家族に弾ける方がいて
耳でなんとなく弾けてしまう子でした。
躓く時が絶対に来ると思い
楽譜を見て弾くことを
繰り返し繰り返し伝えてきました。
ついてしまった習慣を
改善するのは大変で
指番号を同時に見れなかったり
覚え弾きをしてしまう傾向は
まだあります。
それでも時間はかかっても
なんとか読譜できる力が
ついてきました。
どちらも心に留まる良い演奏
そこに音楽が流れていて…
道のりは違ったけれど
両者から
好みの演奏を聴くことができて
これでいいのかも…と。
***
手取り足取り
教えてしまうのは簡単ですが
自分の目で見て
頭で考えて理解して
音にしていける力を
育んでいきたいと想っています。
目の前の子供達はもちろん
これから出逢う子供達にも。
最初を大切に
毎時間を大切に
