人に手をさらす仕事でありながら
日常と子育ての最中は
全く構っておらず
荒れやすい手なのに
洗剤も素手で使っており
手の皮は厚く
指紋もはっきりせず
冬にはハンドクリームを塗っても
白粉がふくくらい
恥ずかしい手でした。
スーパーのレジ袋もなかなか
開けられないし
譜めくりが素早くできません。
紙が手に引っかからないのです。
若き日に伴奏の機会を頂いた時
長い楽譜の
どのタイミングで
譜めくりすればいいのか
一瞬でどうしたら紙に
手が引っかかるのか
本当に悩みました。
自分にとっては一大事で
動作も大袈裟になってしまいます。
あるステージで
大学の講師の方々
ピアニストの方々が
次々と伴奏されるのを
拝見する機会があり
その譜めくりの美しさに
本当に感動しました。
指先はどうなっているんだろうと
そばで見せて頂きたい
触らせて頂きたいと
真剣に思いました。
月日を重ね
そんな手を持ち合わせない自分は
譜めくりも
演奏の重要な一部であることを
痛切に感じました。
楽譜の準備、譜めくりも含めて
練習を重ねることの大切さ。
合唱祭などを見に行くと
小学生、中学生の子ども達は
合唱の伴奏も直ぐに暗譜し
本番も楽譜なしで
弾いている子が多いです。
伴奏を引き受ける子には
楽譜の話をします。
誰も教えてくれない部分でした。
真似て学んで。
美しい譜めくりに憧れます。