もう随分と経ちますが
ずっと心に残っている子がいます。

とても悔いが残っています。


もっと強く信念を
お伝えして
伸び始めた芽の成長を
一緒に見守って行きたかったと。


2人に共通していた点は
お母様がお仕事で
送迎が他のご家族だったこと。
家で練習できていなかったこと。

全く経験ゼロの状態の
未就学児が
ピアノを弾けるようになるのは
そんな簡単なことではありません。

いくつもいくつも
階段を一段一段登って

黒鍵の2つと3つを認識して
どこがドかレか
鍵盤の並びを理解しなくては
いけません。

数字を見て
1は親指…5は小指
しかも左右の手
どちらのどの指か
反応できなくてはいけません。

音符も読めるように
ならなくてはいけません。

目で見て瞬時に脳で判断して
左右の指にそれぞれ指令を送り
同時に動かしていかなくては
いけないのです。

生まれてから
まだ4年、5年。
立って、歩けるようになり
お話ができるようになって何年?

そんな幼子にとって
ピアノを弾くって大変なこと。

家で触れているかいないかは
長年やっていれば
直ぐに分かります。

でもご家庭の事情もあります。
家で出来ないなら
ここに来た時にできることを
積み重ねていけば
少しずつでも
できることが増えていく。
そう思って
その子なりの少しずつの成長を
じっと待って待って待って
一緒に時間を費やしていました。


やっと左右に指令を送る回路が
繋がって
両手奏が出来るようになった頃
辞めることになってしまいました。


え~~~~
やっとここまで出来るように
なったのにしょぼん


そんな風には言えませんでしたが
本当に残念で残念で。

送迎の問題もありましたし
ピアノ教室に行けば
直ぐにポロンポロンと
曲が弾けるようになると
思っていたけど…
というお気持ちがあったかも
しれません。


弾けるようになって
嬉しいそうに笑っていた
あの子。
私の心の中では
お別れは本当に辛かったです。


ピアノ教室は学校じゃない。
強制はできません。


あの日から
空いたレッスン時間を
勉強に費やしました。
色々な教材や書籍を開いて
レッスンのための
勉強する時間にしようと。

新しい生徒さんがいつ来ても
自信を持って
レッスンをしていけるように。



だから
辞めるのを止めきれなかった
あの子達にごめんね…
という気持ちと
そう考えさせられる機会を
私に与えて頂けたことに
とてもとても感謝しています。



今日レッスンで
今年のニューフェイスちゃんと
発表会に向けて
プレリーディング
(固定したポジションで
指番号を見て弾く)
の楽譜で曲の練習をしながら

おっ、段々数字に
指が反応できるようになったな~

左の指も
言うことを聞くように
なってきたな~

と発達の段階を感じている自分に
お別れしていった生徒のことが
浮かんできました。


その後のレッスンで
高学年の子が
片手ずつ譜読みのできた曲を
自分で両手で合わせて行く姿に

そう…こうなっていけるんだよね

感慨深く感じました。



今はピアノと脳の関係について
書籍が出たり
メディアで取り上げられたり
するようになりました。


やっぱりピアノって
ドキドキ素晴らしいですドキドキ

音楽って
ドキドキドキドキ素晴らしいですドキドキドキドキ




{5A11A21C-33DC-4E3D-872E-18FEAB48EE7B:01}
クラッカー昨日、3つの調制覇しました!スゴイ!