運悪くMとは同じクラスで、しかも席替えをしたときに私の真後ろの席になったのだった。
本当に運が悪かったなと思う。
後ろでよく私の陰口を言っていた。
「足でどついてやろうか」と他の子たちとケラケラ笑っているのが聞こえてきたりもした。
実際に蹴られたりはしていなかったが、そういった言葉の遠回しな、軽いいじめのようなものがあった。
プリントを前の席から後ろの席へ回す時も、ばさっとをもぎり取るようされたり、または完全に無視をされていた。
私はいつも彼女に対して下手に出るように、頭をぺこぺこしていたように思う。
一切口は聞いてくれなかった。
でも、私が近くを通ったりするとこそこそしたり、冷たい視線を向けられた。
私は大好きなバスケを辞めたくなかったので、それでも何とか部活には出ていた。
ここで出なくなると本当に負けた気がしたので、なんとか出ていた。
それでもやはり学校に行きたくないといった思いは強くなる一方であった。
仲良しだった子が休んでいる日は、私も部活を休むようになったりした。
そんな感じで2学期は、全日数の半分出席したぐらいかなと覚えている。
3年生になった頃には少し位会話できていたかもしれないが(それも彼女のその時の機嫌次第といったところである)、ほとんど絡むことはなかった。
常に私は、彼女より前に出ないように気を遣っていた。
最後まで部活の中ではMにそれ以上歯向かうことが出来なかった。
当時は辛かった。
バスケをしている時でさえ、彼女には気を配りながらパスを回したり、声かけをしていた。
怒らせないように…
怒らせないように…
3年生になり、キャプテン・副キャプテンを決める投票が行われた。
1年生から3年生までの全員が投票できる。
Mは自分が副キャプテンになりたいと周りに吹き込んでいた。
実力では私の方が上だったと思う。
なので副キャプテンは、私とMのどちらかがなるシナリオだった。
結果的にMがなった。
後輩たちからは私が一番票を集めていた。
しかし同級生たちはMに入れていた。