
ウエストハム1−3マンチェスターシティ
シティのSYSTEM
選手交代:フォーデン→ヌニェス、ドク→セルヒオ・ゴメス、ハーランド→リコ・ルイス、グヴァルディオル→アケ、ベルナルド・シウバ→ボブ
得点者:46分ドク、76分ベルナルド・シウバ、86分ハーランド
ウエストハムのSYSTEM
選手交代:アントニオ→クドゥス、エドソン・アルバレス→ベンラーマ、クファル→ケーラー、ソーチェク→イングス
得点者:36分ウォード=プラウズ
開幕4連勝で単独首位のシティ。今節はチェルシーやブライトンなど難敵を倒しここまで3勝1分と負けなしの好調ウエストハムと対戦
で、早速レビュー
シティのSYSTEMは4231。コヴァチッチ負傷欠場でロドリとCMFを組むのはベルナルド・シウバだった。ベルナルド・シウバをCMFに抜擢した意図はボール回しを潤滑油する為でボールを前に運んだりサイドへと展開していた。出口となっていたのは右SBウォーカーでベルナルド・シウバの立ち位置にはウエストハムはウォード=プラウズとパケタが挟み込めるようにプレスをかける距離感を保ち内側へと入ることが多い右WGフォーデンの動きにはCMFエドソン・アルバレスがしっかりと監視する。このフォーデンの動きにエドソン・アルバレスは引っ張られる形となるわけだがすると右の大外レーンでボールを引き出す立ち位置の右SBウォーカーがフリーとなる。何故なら左SHパケダがベルナルド・シウバ、CMFエドソン・アルバレスの立ち位置により引っ張られているからでウォーカーに左SBパルミエリが前へ出てプレスをかけにいくならポジションのズレが生まれ右サイドの背後のスペースが空くというわけだ。シティは位置的優位や数的優位がもたらすポジショナルプレーで守備のズレを生んでボールを前進させる攻撃メカニズムを徹底している。
右の崩しとしてはフォーデンの裏抜けが効いている。フォーデンは右にはあまり張らずハーフスペースへ立ち位置を取っている。フォーデンがハーランドと近い距離感であればハーランドのポストプレーからフォーデンが裏抜けという形ができる。フォーデンが裏抜けするのでDFラインを押し下げれるからハーランドへのパスコースが確保できるからポストプレーをこなせるわけである。ウエストハムの守備の形というのはシティのビルドアップの段階から中盤への前進までは4231であるがディフェンシブサードまでボールを運ばれるとコンパクトな442がゴール前を固めスペースを消してくる。ボールロスト後のネガティブトランジションも速くしっかりと自陣に引いてブロックを作ってくる。シティは右サイドから崩しにかかる場合ウォーカー、フォーデンのとこでコースを消され打開が難しいと一度背後のアカンジへと戻す。するとウエストハムの全体のラインが上がりズレを生じさせるのでアカンジから右の大外のウォーカーを経由しつつハーフスペースからポケットへと侵入するフォーデンがDFラインの背後へと裏抜けしてボールを引き出す。シティは攻めあぐねると一度背後へと戻して守備ラインを動かし再び背後を狙う動きを繰り出そうとするのをスタンスとしてある。逆に左サイドはドクの個の突破力頼み。ドクの突破からチャンスメイク。アルバレスが右に流れてCMFソーチェクを引き付けてそのできたバイタルのスペースにドクがカットインして使う。中に切り込むとハーランドのポストを使う連携プレーも絶妙。着目したいのはグヴァルディオルの位置取りと役割。ビルドアップ時は可変式3バック左に入ったりインサイドの立ち位置からボールを運んだりパスを供給する。ドクの背後にポジションを取ったり大外に開く、ハーフスペースからインナーラップでポケットに入る動きをする。大外のドクがDF2枚を引き付けてハーフスペースからポケットへグヴァルディオルが入ってパスを引き出す形はこれからも新たなオプションとなる。
ウエストハムの狙いはボールを奪ってからのカウンター。CFアントニオが左サイドに流れる傾向ありロングカウンターを発動させる。ウォーカーの裏を狙われてもここはアカンジがスライドして対応。先制された失点はシティの左サイドの裏を狙われたカウンターから。左WGドクの背後のスペースからボールを運ばれると右SBクファルのクロスからゴール前に飛び出してきたウォード=プラウズが頭で決めている。カウンターに対する守備強度が昨シーズンと比べると低下している感があるように思う。
後半シティは位置取りを変える。ビルドアップ時3+2の形は変わらないが右からアカンジ、アケ、グヴァルディオルの可変式3バックとなりCMF2枚はウォーカー、ロドリ。右サイドはフォーデンがワイドに張ることとなりベルナルド・シウバとポジションを変えながら右サイドを攻略する。同点ゴールは後半開始早々で縦パスを中盤に下りてきたハーランドが落としてロドリが前向きの状態で受けるレイオフからインサイドのアルバレスを経由し左サイドのドクへと展開。ドクは独力で切れ込みゴールを決めている。ウエストハムのDFラインの守備強度が低くなったのはハーランドが縦パスを受けに下がる時にCBズマを引き付けれたからだろう。
その後はハーフコートマッチのようにシティがウエストハムを押し込む。2点目はアルバレスのロブパスをゴール前に侵入したベルナルド・シウバが合わせて決めている。この得点の前の流れであるが右ベルナルド・シウバが幅取りでハーフスペースからヌニェスが飛び出して折り返している。ヌニェスのハーフスペース侵入やベルナルド・シウバが右でポイントになったりゴール前に入るランが良かった。3点目はカウンターからハーランド。今季7ゴール目となる。
そんな感じで開幕5連勝。
次節はノッティンガムフォレスト戦