[CL準決勝2ndIeg]マンチェスターシティvsレアルマドリード | シティなび

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2022−2023UEFAチャンピオンズリーグ準決勝2ndIeg

マンチェスターシティ4−0レアルマドリード

(イングランド)      (スペイン)


シティのSYSTEM


選手交代:ギュンドアン→マフレズ、デブライネ→フォーデン、ハーランド→アルバレス


得点者:23分ベルナルド・シウバ、37分ベルナルド・シウバ、76分OG、90分+1アルバレス


レアルのSYSTEM


選手交代:モドリッチ→リュディガー、クロース→アセンシオ、カマヴィンガ→チュアメニ、ロドリゴ→バスケス、カルバハル→セバージョス


1stIegは1−1のドロー。2ndIegは勝った方がインテルが待ち受ける決勝が行われるイスタンブールへのチケットを勝ち取る。2ndIegの舞台はシティのホームであるエティハド。シティはホームでは9割超えの勝率で圧倒的強さを誇るがそれがレアルマドリード相手でも通用するのか。


レアルはシティの攻撃をリスペクトしてか全体のラインが若干下がり気味で受け身になるような形となる。シティはいつもと同じくビルドアップ時はストーンズがインサイドへと絞ってロドリと横並びのCMFを組む偽CBとなる3+2の陣形を作る。レアルのボール非保持時のSYSTEMは4231で3+1がシティのビルドアップに対応しようとするがここで5vs4となるのでシティは1枚余る形となり数的優位を作れる。レアルの左右WGとCFがシティの3バックをハメ込む立ち位置を取ればモドリッチはCMFロドリ、ストーンズの2枚を見なければいけない状態となりどちらか1枚がフリーとなり出口を確保できる構想となるわけだ。ストーンズの偽CBは守備のズレと数的優位をもたらす効果がある。ここで立ち位置で数的優位を活かすシティのビルドアップに対してレアルが取った守備陣形はWGが内側へ絞り中央のパスコースを閉めることでそうなると左右CBがフリーとなりボールの出口となるのでボールサイドのWGが外へ出て外側のCBへ寄せにいけばモドリッチと内側へ絞る逆サイのWGロドリ、ストーンズに対して2vs2を作るというわけ。だがそれでもシティはロドリとストーンズをフリーにしてしまう術があるから恐ろしいチームだ。バルベルデやクロースが前へ出れないのはIHギュンドアン、デブライネをマンツーマンで監視しているからでデブライネが自陣右の外側へと流れて出口になる動きをするとクロースが寄せにいく。マークの受け渡しも組織化されデブライネが大外の敵陣右へ流れる動きにはクロースはついていかず左CBアラバがスライドして対応する。この時のクロースの守備位置だが右ベルナルド・シウバから中央のストーンズを経由する時に左SBカマヴィンガとともに斜めのスロープを敷く位置取りで右ワイドに流れるデブライネのパスコースを消しつつストーンズへと寄せにいっていた。そして右に流れるデブライネは左CBアラバに任せハーフスペースから侵入してボールを引き出すベルナルド・シウバにはクロースが潰しにいくようにマークの受け渡しは徹底されていたと思う。時折中盤に下りてくるハーランドには右CBミリトンが前に出てプレスをかけていた。


序盤からシティがレアルを押し込む展開でトランジションとプレスでボールホルダーを前進させずカウンターを抑え込む守備強度の高さで圧倒する。レアルはなかなかシティ陣内へと入れずハーフコートマッチだった。シティの突破口は両ワイド。右ベルナルド・シウバ、左グリーリッシュとも深さとタメを作れる。この両ワイドに2列目のデブライネ、ギュンドアンのユニットで崩しのアイディアとスペースを作り出す。ワイドにボールが入れば右ならデブライネ、左であればギュンドアンが常にサポートできる距離感を保つし追い越して攻撃に奥行きをもたらそうとする。ここで守備のズレを生み出してロドリ、ストーンズをフリーにする術というのはCFハーランド+WGと2列目の2枚で5トップ気味となり5レーンを埋める。するとレアルは最終ラインから中盤ラインが引いて自陣ゴール前を固めるので背後のロドリやストーンズが空いてくる。レアルは中盤のバルベルデ、クロース、モドリッチもゴール中央のスペースを消す為に押し下げられるのでCMFが空くのは仕方ない。WGが内側へ絞ってCMFのコースを消しにきてもシティは3バック左のアカンジが押し上がりもう1つパスコースを作るのでゾーン間で数的優位を作れるのと守備のズレを生み出せる。そこからもう一度サイドを使う為サイドチェンジで幅をもたらして守備ブロックを動かしギャップを上手く引き出そうとするのだ。こういう風に深さを作って相手のラインを押し下げCMFをフリーにするメカニズムは徹底している。


シティの前半の2ゴールはポジショナルプレーによる崩しから生まれている。まずこの試合レアルは中央のスペースを埋める守備にプライオリティを置いていたのでシティはサイドを起点にイニシアチブを握っていた。狙いはポケットへの侵入。先制点は右サイドからの崩しから。ロドリが右サイドへと展開すると大外に開くベルナルド・シウバが受ければストーンズがポケットへの侵入を仕掛けてボールを引き出すのでデブライネにマンツーマンで付いていたクロースが最終ラインへ下がるのでハーフレーンのデブライネが空く。するとモドリッチはデブライネのコースを消そうとハーフスペースまで下りてスペースを埋める守備位置となる。ここでポケットへ侵入してボールを引き出したストーンズにクロースの他カマヴィンガ、ヴィニシウスの3枚が引っ張られるので次は後ろのウォーカーが空いて戻しパスを受ければ少し下りてきたデブライネがフリーで横パスを受けるとモドリッチが若干前に動く。すれば空いたポケットにベルナルド・シウバが入って縦パスを受けるとニアポスト際へ強烈なシュートを決める。4vs4から突破口を見出した完璧な崩しからのゴールだった。クロースを引っ張って中盤を空ける、本来ならヴィニシウスがウォーカーへとプレスをかけにいかなければならないのだがカマヴィンガが寄せにいくハメになりここで守備のズレと綻びが生まれる、モドリッチは縦パスを出すデブライネに寄せにいくアクションしたのでポケットで待ち構えるベルナルド・シウバが空く、クロースはサイドからハーフスペースへのスライドが間に合わずベルナルド・シウバのゴールを許す。

2点目は左サイドを起点に生まれている。まず左サイドでボールを受けるグリーリッシュにそのまま残っていた左SBカマヴィンガが寄せにくる。そこでグリーリッシュは一度背後のアカンジへと戻しもう一度受ける。戻しパスをしたことでカマヴィンガは元のポジションである左サイドへと戻るのでグリーリッシュはフリーでボールを受けることができる。そこでハーフスペースに立ち位置を取るデブライネにはクロースとカルバハルが引っ張られるのでその内側からボックスへ入るギュンドアンがグリーリッシュからの横パスをフリーで受けるとシュート。これがDFにブロックされるが跳ね返りをベルナルド・シウバが頭で押し込む。この崩しも完璧でデブライネが2枚引っ張って飛び出してくるギュンドアンをフリーにできたのが良かった。


前半の2得点ともシティの連動した守備による追い込みでボールを奪ったとこから始まったように良い守備から攻撃へと繋げれていた。後半に入ると2点リードしたからなのか攻撃を緩め守備にも重きを置くようになったのでレアルのボールポゼッションする時間帯も増えていた。シティの守備面ではレアルのビルドアップ時はハーフコートマンツーのように抑え込みにいきシティの陣地に入られると442の守備ゾーンがブロックが敷いてボールサイドへ左SBがスライドするとギュンドアンがハーフスペースを埋めたりと守備のタスクをこなしていた。レアルの両WGロドリゴ、ヴィニシウスのカウンターを封じるのに左右3バックにスピードある右ウォーカー、左アカンジを置くのはハマっていた。特にウォーカーはヴィニシウスとのスピード勝負は負けてなくしっかり抑えていた。

そして後半もセットプレーからOGを誘う3点目とアディショナルタイムにはトドメの4点目をアルバレスが決めてレアルを倒した。


そんな感じで試合レポ書く時間がなかなか見つけられず簡単に書いたので文章が雑なとこがあると思うのでご了承頂きたいがシティは2試合合計5−1でレアルを粉砕。あのレアルに圧勝できるシティは強すぎ。2年ぶりの決勝進出でいよいよ悲願のビッグイヤー獲得が近づいてきた。あと1勝。トルコのイスタンブールを舞台とする決勝の相手はインテル。今季はCL優勝できる大チャンス。インテルを倒してCLの歴史に名を刻もう