[PL第31節]マンチェスターシティvsレスター | シティなび

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イングランド・プレミアリーグ第31節

マンチェスターシティ3−1レスター


シティのSYSTEM


選手交代:ストーンズ→アカンジ、ハーランド→アルバレス、ロドリ→カルヴィン・フィリップス、デブライネ→パーマー、グリーリッシュ→セルヒオ・ゴメス


得点者:5分ストーンズ、13分ハーランド、25分ハーランド


レスターのSYSTEM


選手交代:ヴァーディ→イヘアナチョ、ビクター→トーマス、ティーレマンス→メンディ、ディディ→、ダカ、デューズバリー=ホール→プラート


得点者:75分イヘアナチョ


首位アーセナルを追いかける2位シティ。逆転優勝する為にはもう勝ち点は落とせない。


で、レビュー

レスターのゲームプランはハイプレスでシティのビルドアップを抑えるよりリトリートで541の撤退守備を敷きボールを奪えばカウンターであった。この試合のテーマは5バックをシティがどう攻略したか?であったがそれは右SBウォーカーをワイドに張らせて6トップにしたのだ。5バックといっても単純な6vs5の数的優位でなく中央4枚(マフレズ、デブライネ、ハーランド、ベルナルド・シウバ)が5バックを中央にピン留めすることで大外レーンを空ける。なので実質左右の大外レーンに配置される2枚が空くことになり右ウォーカー、左グリーリッシュのとこでパスコースを作ることができる。ここで大外にボールが入るとWBが大外へスライドすれば空いている逆サイドの対応が疎かになるしどっちにしろ1枚はフリーとなるから5枚では対応が難しくなる仕組みになるのだ。以前は5バックを敷いてくるチームには攻めても崩しきれないとこがあったがそこは+1をもたらす6トップで5バックを壊す解決策を見出したグアルディオラ監督のシティは凄い。先制点はシティがこの利点を活かした攻撃でCKをゲットしセットプレーの流れからのこぼれ球をストーンズがダイレクトボレーで決めている。


このレスター戦のシティの立ち位置はまたいつもと違っていた。ビルドアップ時は右肩上がりでストーンズ、ルベン・ディアス、ラポルトが可変式3バックを結成しアンカーにロドリ。マフレズはレスターの最終ラインと中盤ラインの間に入ってワンクッション役となる為インサイドに絞るので右SBウォーカーをワイドに張らすように高い位置へと押し上げ右にウォーカー、左グリーリッシュで大外レーンから幅を取らす。なのでSYSTEMは433から316へと可変する。レスターの守備コンセプトとしては541で中央のパスコースを封鎖して外へと追いやる狙いがあったのだろうがそれでも守備を回避し出口を作るのであればどんな相手でも抑えるのが難しく無力化してしまうシティにとっては簡単なこと。右サイドの出口であればまず1つ目。ウォーカーとマフレズのポジションチェンジから出口を作りゾーン1を突破する。高い位置に置くウォーカーがマフレズと対峙するレスターの左WBビクターを位置取りでピン留めすることにより下りてくるマフレズがフリーでボールを受けて前進する。2つ目はルベン・ディアスが中からボールを持ち運べば脇からストーンズが上がってパスコースを作り前進する。中央からボールを運ぶルベン・ディアスに守備ブロックの体の向きと視野が引っ張られるのでどうしても右ストーンズがフリーとなるわけである。シティが後ろ3枚でボールを回しているのはこうした利点を最大限に活かす為でもあるのだ。左サイドの出口の作り方も右とほぼ同じで中央ルベン・ディアスがボールを持ち運べばロドリが最終ラインへと下がってポジションチェンジ。ここでルベン・ディアスの戻しパスにレスターの前線と中盤の守備ラインが前へと動かされるのでロドリがダイレクトで縦パスを入れると中盤と最終ラインでできたスペースに入り込んでいたベルナルド・シウバが受けて一気にゾーン1からゾーン2への突破口を開き前進する。レスターが序盤から撤退守備を選択した理由はプレスをかけても巧みなビルドアップで剥がされて前進される。なので引いてスペースを埋めようとしていたのだが後方3枚をフリーにするとロングパスを左サイドへ展開しスペースメイクとタメを作れるグリーリッシュを使う。2点目はこのグリーリッシュの仕掛けからPK獲得しこのPKをハーランドが決めている。


シティは流動的にポジションが入れ替わる。右の大外レーンはウォーカーが使っていたが左はトライアングルを作りながらローリング。ピッチ上では常にトライアングルができあがっている。ロドリの縦パスをグリーリッシュが落としてルベン・ディアス。ここで1つのトライアングルができ2つ目はルベン・ディアスのパスを受けたラポルトが外側に開くベルナルド・シウバを経由してロドリ。ここでもトライアングルができておりボールを受けたロドリは右へサイドチェンジを入れる。トライアングルでパスの距離感を保てるしロドリが加わわることでサイドを変えるサイドチェンジが使える。大外レーンはグリーリッシュが大外からインサイドへ入るとデブライネやベルナルド・シウバがワイドに流れる。ここに+aでラポルトが左SB化となったりロドリが加わり数的優位の状況からボールを回しとローリングから裏を狙う。シティで良いとこは6トップでもゴール前で団子状態にならないことだろう。ラポルトが攻撃参加すればデブライネが中盤の低い位置まで下がって攻めあぐねた時にもう一度攻撃を組み立てる準備をしている。

3点目はレスターのミスパスを奪ってからのカウンターから。ボールを運ぶデブライネのスルーパスからハーランドが決めている。ハーランドこれで今季32ゴール目。前半25分で3点リード。前半で試合は決まった感じ。ハーランドは前半で下げたしCL準々決勝2ndIegのことを考えて後半は休ませたのだろう。


そんな感じでシティ6連勝で首位アーセナルを追走

そして次節アーセナルとの大事な大事な直接対決!!