[J2リーグ第7節]町田ゼルビアvs藤枝MYFC | シティなび

シティなび

マンチェスターシティサポ歴19年目突入の(2002~2003シーズンから)戦術ヲタ
マンチェスターシティやイングランド代表のブログ中心に更新しますのでよろしくお願いします


2023J2リーグ第7節(4月2日)

町田ゼルビア1−0藤枝MYFC


町田のSYSTEM


選手交代:高橋→沼田、エリキ→荒木、デューク→藤尾、平河→チャン・ミンギュ、高江→藤原


得点者:5分デューク


藤枝のSYSTEM


選手交代:岩渕→平尾、杉田→矢村


町田の試合を見て7試合になるけどスタメンはほぼ固定されている印象なのと攻撃は単調だが守備が固い。


で、早速レビュー

町田はポストプレーをこなせるデュークと裏抜けエリキの補完性高い2トップがかなりハマっている。横並びでなく縦関係となりデュークの頭での落としから裏へ抜けるエリキという形が町田の攻撃の主流となっている。先制点となる決勝ゴールは2トップの関係性から生まれた。藤枝は守備時3421から541へと可変するので5+4のブロックを組んでくる。ここで右から中の高江の展開で中盤ライン右でブロックを組む8番の岩渕を引き付ければ左が空くので左SB翁長がフリーでボールを受ける。この時の藤枝の対応は岩渕が引っ張られたスペースを右WB久保が埋めて背後を3バック右の小笠原がスライドしてカバーする形となる。岩渕が空けたスペースを埋めるのが精一杯の右WB久保との距離が開いていたので左SB翁長がアーリークロスをファーへ入れればボックスでエリキと競り合った藤枝GK北村がファンブルしこぼれ球をデュークが決めている。2トップのメカニズムを更に細かく掘り起こすと縦関係の2トップはデュークのポストプレーからエリキが裏抜けする攻撃だけでなく逆の形もありエリキが裏抜けで最終ラインを押し下げて縦ギャップを作りその2ライン間でボールを受けるデュークが起点を作る。この2トップの崩しにサイドアタックを織り交ぜるのが町田のサッカーである。


藤枝の攻撃はサイドチェンジを多用し幅と奥行きを使うサッカーを展開する。サッカー的にはロングボールが多い町田より戦術的でモダンフットボールの藤枝の方が面白い印象。だが藤枝が得点できなかったのは町田の守備がソリッドだったからだ。町田のボール非保持時のSYSTEMは442、424にも可変する。ハイプレスで追い込みをあまりかけずどっちかと言うと442ゾーンの3ラインはミドルプレスにプライオリティを置いている。狙いとしては442の守備ブロックで中央を塞いでスペースを埋める、パスをカットすれば素早くカウンターに持ち込む。2トップの守備時のメカニズムは2トップが中央のコースを消してサイドへ追いやる守備もあれば442の守備ブロックを作ればエリキが前から寄せて相手のビルドアップを牽制し中盤にパスが差し込まれた場合はデュークがプレスバックをかける。このエリキとデュークの献身的な守備が効いているのと4+4はコンパクトでチャンレンジ&カバーもこなす。バックライン4枚だとハーフスペースを攻略されやすい難点があるがそこはボランチの高江や稲葉が最終ラインに戻ってスペースを埋める。4バックの裏を抜かれると素早い飛び出しでGKポープ・ウィリアムがキッチリ処理をする。このポープ・ウィリアムはスィーパー能力が高い。懸念されるのは右サイドと左サイドの守備の強度の違いであろう。右は高橋、奥山、ボランチの3枚がボールホルダーへプレスをかけるのと同時にオフザボールで抜け出るプレイヤーにも素早い察知で寄せにいっているのでフリーにさせないが問題は左。左SB翁長が抜かれた背後のスペースをカバーできてなくここ相手に狙われやすい。


そんな感じで町田が少ないチャンスを決めて藤枝がボールポゼッションしている時間帯長くても無失点に抑えて勝つ。

次は第8節ブラウブリッツ秋田戦のレポを更新する。