[PL第12節(延期分)]アーセナルvsマンチェスターシティ | シティなび

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2022−2023イングランド・プレミアリーグ第12節延期分

アーセナル1−3マンチェスターシティ


シティのSYSTEM


選手交代:マフレズ→アカンジ、グリーリッシュ→フォーデン、デブライネ→カルヴィン・フィリップス


得点者:24分デブライネ、72分グリーリッシュ、82分ハーランド


アーセナルのSYSTEM


選手交代:マルティネッリ→トロサール、冨安→ホワイト、ジャカ→ビエイラ


得点者:42分サカ


首位アーセナル、2位シティで迎える首位攻防戦。どんな展開になるのか?


シティとアーセナルのサッカースタイルは殆ど同じ。それは両方ともポゼッションサッカーなのと立ち位置。アーセナルはアンカーのジョルジーニョの横に偽SBとして左SBジンチェンコが内側へ絞って並ぶ。意外だったのがシティが守備から入ったことだ。それほどアーセナルをリスペクトしているのだろうがまた変化があったのは前線の守備陣形。CFハーランドが方向付けで寄せにいき両WGのマフレズ、グリーリッシュが内側に絞りジンチェンコ、ジョルジーニョをマーク、そしてデブライネ、ギュンドアンはIHジャカ、ウーデゴールをマークする。これでアーセナルの中盤4枚を塞いで中央から運べせない狙いがあるのが見て取れる。すると右SB冨安のとこが浮くわけである。そこはギュンドアンが牽制をかけに立ち位置がズレれば右に流れるウーデゴールにはボール非保持時は左SBに入るベルナルド・シウバがプレスをかけにいくしグリーリッシュが冨安にいけばギュンドアンがジョルジーニョへ寄せたりと守備位置がズレてマークの受け渡しを行う。

シティ、アーセナルとも素早い攻守の切り替えからの縦に速い攻撃とインテンシティの高さ。アーセナルはシティのビルドアップにハイプレスをかけるがゾーン1からゾーン2へボールを運ばれるとリトリートして442の守備ブロックを自陣に敷く。


シティはCFハーランドを経由する攻撃が多い印象。パスが出せるギュンドアンやデブライネもボールを受ければまずハーランドへのパスコースを探る。ハーランドは中央から右サイドへと流れることもあったが左SBジンチェンコが内側へと絞るので狙っていたのもあるのでないか。右サイドの崩しとしてはレイオフからの4人目の動きの裏狙い。右SBウォーカーの縦パスをデブライネが右へと叩くと大外のマフレズが裏にパスを入れてハーランドが裏狙いで守備網を揺さぶろうとする。アーセナルのソリッドな守備をなかなか崩せなかったが前半24分の先制点はプレス回避のロングボールが起点になったのと前線守備のメカニズムがハマった得点だった。GKエデルソンがロングフィードを入れる訳はプレス回避であり今季はCFにターゲットマンになれるハーランドがいるので落とせる。この落としたボールを冨安が処理しようとするが左WGグリーリッシュのアグレッシブなアプローチによりパスミス。このパスミスを察知したデブライネがダイレクトで技ありループを決めている。アーセナルの右SB冨安はプレスをかけられると前にボールを運べなくバックパスしか選択肢がなくなる。そこをシティが狙った形となった。アーセナルは失点直後冨安を高い位置に押し上げジョルジーニョが右SBの位置に流れてビルドアップのサポートに回っていた。


シティ、アーセナルともボールを奪えば縦に速く前に運ぶ意識高い。シティは先制点の起点となったハーランドに長いボールをシンプルに入れる形も多い。ビルドアップでゾーン1からゾーン2へスムーズにショートパスを繋げなかったのはシティはポゼッション時325へと可変するのだがアーセナルも3+2でハメこんできたのでハーランド頼みの長いボールが多くなるのだ。

アーセナルはWGの右サカ、左マルティネッリとも打開力がある。右はサカがボールを受けても右SB冨安のサポートが乏しく連携した崩しがない。逆に左サイドは左SBジンチェンコが内側に絞る為にマルティネッリ1枚であるがマルティネッリは中に入る位置を取る時もありその場合は左IHジャカが外に流れて幅を維持する。立ち位置としてはマルティネッリが中央レーン、サポートに入るジンチェンコがハーフレーン、大外レーンにジャカの3枚がスロープを敷いてボール回しとゴール前に合わせるクロスで攻撃を完結する。クロスはファーサイドでベルナルドシウバとアケの間に入れられると高さという面で不利となる。また左にジャカがいることで右へのサイドチェンジも効果的に使う。


シティは後半途中SYSTEM変更している。マフレズを代えてアカンジ起用。3223から433へとSYSTEMを固定。アカンジを最終ラインへ起きベルナルド・シウバを右サイドの高い位置へポジションを置くとこの采配がハマる。高い位置からのプレス強度が高くなりアーセナルのビルドアップミスを誘うとショートカウンター発動。ベルナルド・シウバのスルーパスから抜け出したハーランドに対しアーセナルの守備ラインがズレる。右CBサリバがズレればそのギャップにギュンドアンが入ってくるので右SBの冨安がスライドしてくる。すると逆サイでフリーのグリーリッシュがギュンドアンからのパスを受けてシュートを決める。1−2勝ち越し。先制点もそうだが高い位置からのプレスがハマりつつパス回しで数的優位と守備のズレを生む崩しは完璧だった。

82分ダメ押しの3点目を決めたのはハーランド。3点目も即時奪回からのショートカウンターからだった。シティはショートカウンターの精度が高い。ギュンドアンのスルーパスから抜け出したデブライネの折り返しをハーランドが決めたものだった。


そんな感じでシティ首位攻防戦勝利でこの時点でアーセナルと勝点が並び得失点差でシティ首位に返り咲く。ハーランドは26ゴール目。

次はプレミア第24節ノッティンガムフォレスト戦のレポを更新する。