[PL第2節]マンチェスターシティvsボーンマス | シティなび

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2022−2023イングランド・プレミアリーグ第2節

マンチェスターシティ4−0ボーンマス


シティのSYSTEM


選手交代:フォーデン→グリーリッシュ、ルベン・ディアス→ストーンズ、ギュンドアン→ベルナルド・シウバ、ハーランド→アルバレス、ウォーカー→リコ・ルイス


得点者:19分ギュンドアン、31分デブライネ、37分フォーデン、79分OG


ボーンマスのSYSTEM


選手交代:クリスティー→スタニシウス、クック→ビリング、タヴァーニアー→セネシー、ムーア→ロー


プレミア開幕戦を勝利したマンチェスターシティ。安定の強さだったかなと。第2節は今季初のエティハドでの試合で相手は昇格チームのボーンマス。開幕2連勝といきたいところだ。


で、レビュー

序盤からシティがボールポゼッションでゲームのイニシアチブを握りチャンスを作る。ボーンマスは541の守備ブロックを結成してスペースを埋めてくる。注目はこの541の守備ブロックをシティがどう崩したかであろう。まず開幕節のウエストハム戦を見て今季採用するシティのポジショニングが見えてきたけどこの試合でも右SBウォーカーの位置取りがかなり内側に絞っていてCMF化していた。CMF化したウォーカーはゲームメイクをこなし中央でボールを受けると右サイドに開く右WGマフレズへと展開したりゴール前へ浮き球パスを入れる。そしてポイントなのが左SBカンセロのポジショニングであるが内側に絞って偽SBとなりロドリ、ウォーカーと3枚でCMFを中央で結成したり左ワイドに張り出すWG化していた。カンセロWG化の狙いを紐解く前に数的優位の作り方についてだがボーンマスの541の1トップに対してシティは左右CB+CMF(ロドリとウォーカー)

の四角のゾーンで4vs1の数的優位を作れる(中盤1枚が前へ出ても4vs2となる)のでフリーでボールを運べる。中盤ラインが押し上げてプレスをかけにいけないのはIHデブライネ、ギュンドアンがラインの背後に位置取りピン留めしているので中盤としては背中でパスコースを消す守備にプライオリティを置くから前に出てプレスをかけれないので四角のゾーンからフリーでボールを運べたり球出しできるわけ。右であればデブライネがラインの背後にいるので2vs1の数的優位を作れるのと左WBの縦スライドをピン留めしているのでウォーカーはフリーでボールを運べる。左だと左WGフォーデンがハーフレーンへ絞って右WBを内側へと引っ張ることで大外に開くカンセロへのパスコースを空ける狙いがある。


攻撃の組み立てはCMF化しているウォーカーを起点に始まる。先制点はウォーカーの楔のパスから。ウォーカーが楔を入れるとギュンドアンがボーンマスの右CB?を背にしながら楔パスをダイレクトでハーランドに落とし裏へと抜ける。ギュンドアンが裏へ抜けれたのは縦パスが入ると同時に右CB?が前へ出て寄せにきた為で最終ライン間でギャップができた。ボールを受けたハーランドをワンクッション役に3枚守備者を引っ張りながらワンツーを成功させると裏に抜けたギュンドアンがシュートをゴールへ流し込む。シティらしい見事な崩しであった。

次はカンセロのWG化と5バックを崩す5レーンアタックに触れるがこの試合カンセロは内側へ絞る偽SBより大外レーンの高い位置に張るポジショニングが主だった。右は右WGマフレズ、右IHデブライネがローリングしながらボールを回す。この2枚にウォーカーが+aで加わることもあるのだがウォーカーがハーフスペースから裏へ抜ける動きをすればデブライネが背後に位置取る。ここお互いの役割を入れ替えておりデブライネがCMF化している。とはいえデブライネは右サイドに流れる動きが多い。右の大外レーンでマフレズーデブライネの縦ラインがボーンマスの5+4を組む左サイドの2枚を引き付けるとゴール中央は3枚になるのでハーランド、ギュンドアン、フォーデンが最終ライン間から抜け出す動きをしてデブライネからの鋭いクロスを合わせる形。ここで3vs3の数的同数となるが左サイドにWG化しているカンセロが入ることで4vs3となり数的優位を確保できるわけだ。


開幕節から見ていくとCFハーランド効果は大きい。先制点のアシストはギュンドアンへリターンパスを返したものだが守備者を3枚引き付けていた。クロスを入れるサイド攻撃でもハーランドに合わせる動きをすることで守備者は引っ張られ周りが空く。そして最終ラインも押し下げれるのでバイタルを空けれる。2点目のデブライネのゴールはハーランドが最終ラインを押し下げてできたスペースをデブライネが使ったものであるがゴールも素晴らしかった。デブライネは体重移動でシュートコースを作りそこから右足アウトでゴールへ流し込む。右足アウトで決める発想もかなりレベル高く普通は右サイドからカットインして左足フィニッシュだが右サイドから右足で決める方法を教えてくれたのがこのゴールだった。3点目はフォーデン。2点目3点目もシティの素早い守備からボールを奪ってからのポジティブトランジション+カウンターからである。ボールホルダーのデブライネを追い越すようにフォーデンが裏へと抜け出している。このメカニズムもハーランドが位置取りで最終ラインを止めてタイミングよく2列目が抜け出す前後の動きが絶妙なのがラインを揺さぶるシティの巧さである。そしてギュンドアン。ハーランドの周りを衛生的に動くシャドーストライカー的な役割とライン手前まで引いて縦パスを引き出すワンクッション役にもなる。

後半はボーンマスは541から532気味にシフトを変え攻撃に枚数を少し加えたがシティペースは変わらない。


そんな感じでシティ開幕2連勝、安定の強さ

次節はニューカッスル戦