以前ブログでも書いたが

統合失調症も脳の病気
アディクションも脳の病気
何が違うのかと医者に訊ねたとき

あるドクターは
育ちの中で不遇な体験をしてきた人が非常に多いという印象をもっている
そう言った

あぁやっぱりそうなのかぁ

その先生の言葉が嬉しかった
アディクトの気持ちを理解してくれているように感じたからだ


安心して身を委ねられる他者がいない
育った家族の中での傷つき体験で
私達は人への信頼を喪った

これ以上傷つきたくないから
モノ
こと
に頼るようになった

それは一瞬の慰めになるから

我慢強く
真面目で
優しい
淋しがりや

私はアディクトの素顔をそんな風に
感じている


アディクトは
社会という大海で泳ぎ方を知らない
アディクションという浮き輪につかまることで生き延びてきたのだから
浮き輪を取り上げようとする治療に
嘘をつき抵抗するのは当然である

治療者は
浮き輪無しで泳げるように
泳ぎ方を地道に教えていかなければならない

『人を信じられない病』  小林桜児   著


依存症治療にあたる医師の中から
このような見識をもった人が
日本でも出現してきたことに
私は救われる思いがしてならない